AKB48(横山由依)「月と水鏡」

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今回ご紹介する楽曲は、AKB48 Team Aの横山由依によるソロ曲「月と水鏡」です。

ピアノとストリングスを基調とした透明感のあるサウンド。

音源化されていない楽曲でありながら、ファンの間では人気の高い楽曲となっています。

その理由はなんといってもその切ない歌詞の世界観にあるでしょう。

この楽曲は、AKB48 Team Aの劇場公演で披露されたものです。

『チームA 7th Stage「M.T.に捧ぐ」』(チームエー セブンスステージ エムティーにささぐ)は、AKB48チームA劇場公演の7th Stageである。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/チームA_7th_Stage「M.T.に捧ぐ」

今回の記事ではそんな「月と水鏡」の歌詞の意味を考察していきます。

早速、冒頭の歌詞から順に見ていきましょう。

水面の月

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川の水面に映った月を
手のひら差し出しすくい上げた
冷たい水が指の隙間を
零れて何も残らない

出典: 月と水鏡/作詞:秋元康 作曲:石井健太郎

水面に反射する月の光

丸い月が水の表面でゆらゆらと揺れています。

月が水面に写っているということから分かるのは、この場面が夜であるということ。

幻想的な風景が主人公の前に広がっています。

その様子に魅せられた主人公は手のひらを川へと沈め、月をすくい上げようとしています。

しかしながら、手のひらから伝わってくるのは水の温度だけ。

すくい上げようとした月はそこには無く、かろうじてすくい上げた水も、手から零れていきました。

手に入れようとしても手に入れられない。

そのことから伝わってくるのは、切なさ悲しさといった感情です。

愛するものとの距離

触れられなくてもいい

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大事なものは触れることなく
ただそっと見ていればいい

出典: 月と水鏡/作詞:秋元康 作曲:石井健太郎

大切なものは手に入らなくてもいい。

ただその大切なものを遠くから眺めているだけで良いと思っているのでしょう。

この歌詞パートから感じるのは、諦めのような感情です。

ここでの彼女の言葉は、前述の歌詞パートでの行動からは矛盾しているように感じられます。

冒頭の歌詞で、月をすくい上げようとしていた彼女。

手に入らなくていいという言葉は、彼女なりの強がりなのかもしれません。

愛しさを噛み締めて

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愛しさは愛しさのままで
心の奥の片隅照らすように

出典: 月と水鏡/作詞:秋元康 作曲:石井健太郎

手に入らないからこそ心に残り続ける、対象への愛情

自分の側に置いてしまえば、関係性は良くも悪くも変化していきます。

愛しいという気持ちが、最悪の場合、妬み嫉みに変化してしまうこともあるでしょう。

しかし、一定の距離を保ち続ければ、現状の関係性を維持できる。

この歌詞の主人公はそれで十分だと考えているのかもしれません。

その愛しさがあるだけで心の温度が高まる。

その事実だけで幸せなのかもしれません。

叶わないこと

わがままは言わない