『これが全てなのか

僕だって知るチャンスをつかみ取るんだ

手遅れになるまでなんて待てない

もっともっとやらなきゃならないことがあるんだ』

野生のライオンは、厳しい環境の中で獲物をしとめながら一日一日を必死に生きています。

それに比べて見世物のライオンはどうでしょう?

ただ食べ物をもらって檻の中で過ごす生活。

人間を喜ばせるためだけにやらされる練習。

そんな毎日に嫌気がさしているのかもしれません。

「もっと僕にはやれることがあるはずだ。このままでは終われない。」

ライオンはそう確信しました。

逃げ出したい想いがどんどん膨れ上がり、ついには弾けそうになります。

ついに脱走

Oh No nobody’s safe now
Lock me down but I’m gonna break free
I’m taking back the night

出典: LION/作詞:HYDE 作曲:HYDE

『あーダメだ 今は誰も安全ではない

閉じ込められても自由になるから

夜をとり戻すんだ』

ライオンが檻から飛び出したら、誰も安全ではいられません。

ライオンは、今まで自由を奪っていた檻を今まさに飛び出し、外に出て行くのでしょうか。

檻の中のライオンが外に出るということは、自由になるという意味にも考えられます。

ライオンが外に出てやりたいこととは何なのでしょうか?

今まで檻の中で人間の思うように育てられてきたライオン。

もし野生で暮らしていれば、獲物を捕まえる術を覚え、自分で生き延びることが定めだったのでしょう。

ライオンは、檻の中で数えきれない夜を過ごしてきました。

「今まで無駄にしてきた夜を取り戻そう。」

人間に育てられてきたライオンは、そう考えているのかもしれません。

ついにライオンの脱走です。

そしてライオンの気持ちに気づかない私たち人間は、慌てふためくことになります。

見世物のライオンのような僕ら

負けを知っているゲームのように

I've been looking for a reason
I’ve been searching for my truth
We only know what they wanna show
It’s a game we were made to lose

出典: LION/作詞:HYDE 作曲:HYDE

2番の歌詞は、ライオン目線の歌詞ですが人間にも当てはめて考えることができます。

脱走したライオンの想いが綴られています。

『僕は理由を探し続けている

そして自分なりの真実を探し求めている

僕等は彼らが見せたいものを知っているだけだ

それは僕等が負けるためのゲームなんだ』

「彼ら(人間)が見せたいもの」とは、サーカスのショー。

サーカスのショーでは人間が見せたいものにライオンが合わせています。

それはライオンからみれば、ライオンが負けるためのショー。

ライオンが人間に合わせるということは、ライオンにとって「負け」を意味するからです。

「こんなちっぽけな僕じゃないはずだ。」

そうは思っても何もできないライオンは、はがゆくなります。

人間に合わせてショーをやっているうちは、ライオンは自由にはなれません。

これはライオン目線の歌詞ですが、人間に当てはめて考えることもできます。

社会のルールにおどらされている私たち。

それは負けを意味しているのでしょうか?

どうすれば「自由」になれる?

「LION」の歌詞には、自由を手に入れる方法が隠されているように感じます。

檻の中の生活から、どうすれば自由になれるのでしょうか?

アルバム「anti」のジャケット写真にはりんごがデザインされています。

そういえば、アダムとイブは食べてはいけないりんごを食べることで楽園を追放されましたね。

しかしHYDEは、アダムとイブはりんごを食べることで自由になったと考えているそう。

確かにその後創造の世界はぐっと広がり、アダムとイブは人間らしく変化しました。

「LION」では、ライオンが閉じ込められた檻を脱出することで自由になることができました。

それと同じように、人間も心の檻を飛び出すことで、自由に創造ができるのです。

「固定概念を外して」とよく言いますが、そうすることでしか自由な創造力は生まれないのかもしれませんね。

残された教訓とは?

This time let the lesson be
Lock us down and we’re gonna get free

出典: LION/作詞:HYDE 作曲:HYDE

『今回は教訓を教訓として残そう

閉じ込められたら僕等は自由になれるんだ』

ライオンが檻から抜け出したことは、人間にとって大事件です。

しかしそれは私たちに大きな教訓を与えた一大イベントでもあったのです。

そこに残されていたのは「自由を手に入れる方法」でした。

ただ指示に従っているだけの日々。

なんとなく違和感を感じていながら何もできなかった日々。

そんな日々から抜け出そうと考え、それを行動に移したときに、全てははじまりました。

「閉じ込められたら抜け出せばいい。」

それが今回の教訓です。

たとえ反抗してでも、そこから抜け出すことが唯一自由になる方法なのかもしれませんね。

創造の世界を広げよう

ライオンが今回檻を抜け出すことができたのは、檻があったから

抜け出すものがなければそこから抜け出すことはできません。

人間にもある程度のルールが必要。

でもそこから抜け出そうとするパワーがこの上ない創造力を生み出すのかもしれません。

みなさんも、固定概念にとらわれすぎてはいませんか?

何かおかしいと思ったら、反抗してでもそこを抜け出してみましょう

そうすることで、創造力に富んだ新しい道が開けるかもしれませんよ。

まとめ