yama【Downtown】歌詞の意味を解釈！狂ってしまう理由とは？街の風情に酔いしれる心を読み解く

yamaの楽曲『Downtown』。

夜の情景がふわりと揺らぎながら、どこか気だるげな楽曲の雰囲気が魅力的です。

2020年7月1日にYouTube上に公開され、公開2週間にして再生回数は50万回を突破。

作詞作曲を務める【くじら】とボーカルの【yama】さんのコラボレーションは抜群です。

今回で3作目となる当楽曲は、どのようなメッセージが込められているのでしょうか。

早速、歌詞の1つ1つを紐解いていきます。

歌詞の意味を紐解いていく前に、無視できないのはタイトルです。

今回の楽曲は、シンプルに『Downtown』という1単語でまとまっています。

『Downtown』の意味としては、繫華街や街の中心部がメジャー。

夜が更けても街の灯りが消えず、雑踏が鳴り止まない状況が想起できます。

日中は明るく賑やかなイメージですが、日が落ちるとディープな雰囲気に。

今回の楽曲は、後者の深い微睡の輪郭がなぞられるように描かれています。

自身の欲求のままに夜に溺れていく世界観を体感してみてください。

夜の世界に溺れ、段々と脱力感を帯びていく感情が投影されています。

歌詞1行目に表現されているのは、自身の欲求をひたすらに満たす行為のことでしょう。

その後の「ハイタッチ」という単語から、快感を得て楽しんでいるニュアンスが感じられます。

この楽曲に登場する人物は2人。

そして2人は恋人関係にあるのだろうと解釈出来ます。

その関係を蔑ろにしたまま、自分の欲望のままに生きている状況。

相手の裏で行っている動きに感づいている心情こそが、歌詞3,4行目だといえます。

それは、妬みでも悲しみでもなく、呆れた「失笑」。

目に光が灯っておらず、気だるげに応答しているただ繋がっているだけの関係なのでしょう。

いうなれば「無感情」とも形容できるほどに夜に溺れた状況なのです。

そうして欲に飲まれた相手に対して嫌悪感を抱いている状況が映し出されています。

どこか大人ぶって、何事も無いように振る舞っていたのでしょう。

それでも止むことの無い相手の行動に、少しずつ自分が蝕まれていきます。

歌詞2行目にあるように、身体だけではなく心理面でも不調が出始めたのです。

ただひたすらに相手の一連の行いに対して責め立て続ける。

今まで積み上げてきたもの、培ってきたものが崩れていく音が聞こえます。

歌詞4行目から先の未来までも考えていた2人の心情が感じられます。

そして今、目の前に広がっているのは空っぽで深く沈みきった闇。

「でした」という風に全て過去形になっている歌詞にも注目です。

もう取り返せない、元には戻れないという諦念が感じられます。

自分の本性が暴かれ、相応の負い目を受ければいいと相手に向けた想い。

目の前に広がっている繫華街を「悪魔」と形容するほどに憎んでいます。

勿論、それほどに憎んでいるのは2人の関係を壊すきっかけになったから。

横にいた人が離れていき、自分だけネガティブになるのはごめんだといっています。

半ば投げやりな感情がリアルに映されている歌詞にも注目。

普段は表に出さず、優しく寛容に振る舞っていた人物像が浮かび上がります。

先ほどの歌詞で「着飾る」という言葉があったことも示唆しています。

一つ前では「アンタ」とカタカナ表記になっていた歌詞が、ここではひらがな表記。

ここから、一時の感情に振り回されている状況も感じられます。

相手に対する不快感、嫌悪感の度合いが繊細に伝わってくる点も魅力的です。