“Wake up people in Tokyo Daydream. ”

Open your eyes, open eyes wide.
(目を覚ませ、目を凝らせ)
Rock‘n' roller sing only‘bout love and life.
(所詮ロックンローラーは愛と人生しか歌えないんだ)

出典: Slumberland/作詞:常田大希 作曲:常田大希

”Wake up~”は”東京の空想の中で目を覚ませ”という意味です。

見るべきものは現実よりも自分の夢。

MVの中でKing Gnuのメンバーたちは、ニュース番組の収録現場に異質な空気を持ち込みました。

これは「そんなつまんない話してないで、夢でも語り合おうぜ」というメッセージなのかもしれません。

難しい言葉なんて欲しくない。もっと素直に自分という人間を曝け出そう。

そんな気持ちが「Rock‘n' roller~」の歌詞に表れているのではないでしょうか?

いつの時代も本当に大事なメッセージは、どこまでもシンプルなものだから。

難しいことばっか言ってないで、余計なものはすべてそぎ落としていこう。

その先にきっと、自分にとって大事なものだけが残っているはずなのです。

もっと楽しいことに目を向けて

“Wake up people in Tokyo Daydream. ”

Open your eyes, open eyes wide.
(目を覚ませ、目を凝らせ)
It could be the start of something new tonight.
(今夜、真っ新から始めよう)

出典: Slumberland/作詞:常田大希 作曲:常田大希

「It could be~」の歌詞で、今までの欝々とした感情が一掃されます。

世の中に対する不満は消えないけれど、そんなことは些細な問題。

素晴らしい人生は、いつからだって始められます。

自分にとって新しい世界への一歩を踏み出すのに、遅いというタイミングはないのです。

20代の若者も、40代の大人も、60代の老人も。

新しい世界に飛び込みたいと思ったその瞬間が、全てを真っ新から始める何よりのチャンスなのです。

生産性のない議論はやめにして、もっと楽しいことに目を向けよう。

それがこの曲に込められた熱いメッセージなのだと思います。

無情な世の中に物申す

余計なノイズだらけの情報が飛び交う、つまらないこの街。

そこに蠢く人々もまた、つまらない人間がたくさんいることでしょう。

虚しい出来事や理不尽な不条理。

そんなものがたくさん積みあがった街で、私たちは今を生きています。

無情な世の中には物申したいことだらけです。

本当にこのままでいいのかな?2番の歌詞では、そんなことを考えさせられます。

虚しさから生まれた破壊衝動

ド派手に着飾ればセンセーション
中身二の次TVステーション
すっからかんなセレブレーション
素っ裸で今夜のシュミレーション

出典: Slumberland/作詞:常田大希 作曲:常田大希

韻を踏んだフレーズが耳に心地よいこの歌詞で歌われているのは、日々感じている虚しさについてです。

気持ちが高揚する出来事も華やかな祝い事も、見た目が派手なばかりで中身は空っぽ。

耳障りな議論ばかり交わしているニュース番組と何も変わりません。

心を揺さぶるような感動が欲しい。

そんな思いから「素っ裸で~」と歌っているのではないでしょうか?

MVで行われていたことは、すべて予定通りのことだったのかもしれません。

そんな退屈な日々に嫌気が差したのであれば、それを変えられるのは他でもない自分自身だけ。

誰かがこんな日々を変えてくれたりしないかな。

そうやって他人に祈っているだけでは、きっと退屈な人生のまま私たちは死んでいくでしょう。

退屈なニュース番組をぶち壊せ。この曲のMVには、そんな破壊衝動も込められていたのでしょう。

本当に議論すべきこと

“正直者は馬鹿をみる”
ディスるだけのアンチヒーローを射る 
私腹を肥やす足長親父
子供を騙してはメイクマニー

出典: Slumberland/作詞:常田大希 作曲:常田大希

「正直者~」のフレーズにあるような世の中では、真面目に生きていても報われません。

本当に議論すべきなのは、ここの歌詞で歌われていることなのでしょう。

社会のあらゆるところで罪や理不尽が許されている。

そのことにみんな気づいているはずなのに、誰も声をあげないのは何故?

少数派になることを恐れているのか。

自分の発言には何の効力もないと諦めているのか。

もしかしたら、その両方かもしれません。

しかし間違っていると感じたことはちゃんと言葉にしないと!

そうでなければ、正直者はずっと報われないままです。

そんな世の中が嫌だと感じるなら。そんな社会に嫌気が差しているのなら。

小さなことからでも構わないのです。自分の手の届く範囲からで構わないのです。

誰でもない自分自身の手で、このくそったれな世界を変える努力をしてみませんか?

”眠りの国”は自分のせい?

不満があるのは世の中に対してだけではないようです。

間違った世の中に対して何もできないでいる自分にも、不満は大いにあります。

大層なことを思っていても、言葉にしなければ、行動に移さなければ。

自分も結局、周囲にいるつまらない人間と同じなのかもしれません。

大勢の意見に流されながら、目を閉じたまま眠るように毎日をただなんとなく生きている。

”眠りの国”というのは、もしかしたら自分自身がつくり上げているものなのかもしれませんね。

不甲斐なくても生きていく

擦れて溶けたビロード
からは露わ傷を披露
けれど血は出ぬ我が身
中身が空っぽの強み、伴う痛み
来た道振り返り生まれる弱み
寄せては返す人の波
それでも繰り返す日々の営み

出典: Slumberland/作詞:常田大希 作曲:常田大希