【Over Load】の意味とは

中島美嘉自身による詞

中島美嘉【Over Load】歌詞の意味を考察!弱さを受け入れると何が変わる?時には転んだっていい!の画像

中島美嘉の28作目のシングルとしてリリースされた【Over Load】

「リプトン リモーネ」のCM曲として書き下ろされた楽曲でもあります。

キラキラ光る世界で凛と歌う彼女が印象に残っている方も多いのではないでしょうか?

輝きを持つ楽曲の中では中島美嘉自身が手掛けた詩が強く心に響きます。

タイトルの【Over Load】を和訳すると過負荷、つまり負荷がかかりすぎているという意味。

また【Over Load】の頭文字をとると、そこに表れるのは「OL」の二文字です。

いろんなことを胸に詰め込んで、一生懸命頑張りすぎているOLとリンクしたタイトルになっています。

今作はOLである彼女たちへの思いが中島美嘉初めての応援歌となって姿をかえた1曲です。 

OLにキラキラした世界を生きて日々をこなしているような印象を持つ方もいるでしょう。

彼女たちが毎日を輝いて生きていくために、いま必要なものはなんでしょうか?

早速、歌詞の意味を考察してきます。

MVはこちら

「変わってしまった」自分

繰り返す毎日の中で

地下鉄の波に夢がのまれてく
繰り返しの日々に疲れ果てている
また今日も
同じ靴で
同じ道を行く

出典: Over Load/作詞:中島美嘉 作曲:森元康介

冒頭から描かれているのは、当たり前のように訪れる日常です。

人の波にのまれながら、ただ流されるように忙しく過ごす日々にはもううんざりしています。

それでもいつもと同じような毎日をこなしていく、仕方のないことでしょう。

かつて持っていたはずの夢も、そんな毎日にとっくに飲み込まれてしまったようです。

飲み込まれてしまうほどの小さな夢だったのか、それすら思い出すこともできません。

ワードローブにはたくさんの靴が待っているのにいつも履くのは同じ靴。

まるで他の靴を履いて出かけることすら忘れてしまったようです。

でもこの現状はいまの自分にとって当たり前。

慣れてしまえばなにかを感じることもなくなってきてしまいます。

疲れているのもいつものこと、そう思えばいいのです。

見失ってしまったのは

空さえ飛べる気がしたあの頃
不安なんてまだ一つもなかった
心から
笑えたのは
いつが最後だろう

出典: Over Load/作詞:中島美嘉 作曲:森元康介

いつから空は見上げるだけのものになってしまったんだろう...

思い返しても出てこない遠い記憶をたどります。

昔はなんでも自由にできると思っていました。

「私ならやれる」根拠がなくても自信があったのです。

不安に思うことなんて、いくら探してもその頃の自分には見つからなかったはずなのに。

きっと不安を感じる前に行動する力があったからでしょう。

やりたいこともたくさんあった、夢だって持っていたはずなのです。

いまではその存在でさえも忘れてしまったのかもしれません。

そもそも空を見上げる余裕なんてあったでしょうか。

いつまで私は純粋に笑えていたんだろう。

そんなことも思い出せない自分に気づいたとき、改めて思うのです。

「私、このままでいいのかな...」

自分らしく「変わる」ために

誰かのせいじゃない事なら
僕らはもう解っているから
変わる 勇気を

出典: Over Load/作詞:中島美嘉 作曲:森元康介

ずっとうまくいかないことを他人のせいだと思ってきました。

自分のせいではないと言い聞かせてきたのです。

いつからか、それが自分を守る手段になっていたのでしょう。

そして無意識に自分だけではなにもできないと決めつけていたのかもしれません。

そのうちだれかが手を差し伸べて、助けてくれるんじゃないか?

他人に希望を押し付けていたところもあるのでしょう。

でもだれも助けてはくれません。

流されるよう毎日を過ごして、見ないようにしてきたのです。

「みんなきっと自分と同じ、私だけじゃない。」

そんな安心感にも似た諦めを感じていたことも。

でも自分から問いかけられて、本当のことに気付けたなら未来は少し変わってくるはずです。

いま必要なのは、ここから一歩踏み出す勇気だということに。

少しずつでも輝いて