アコースティックな「Letting Go」

ONE OK ROCKの「Letting Go」。

収録アルバム「Eye of the Storm」の中でも、力を抜いてリラックスしながら聴けるような楽曲です。

アコースティックギターの音が心地よく響きます。

バンドサウンドの中で空間を切り裂くようなTakaの声も素晴らしいですが、アコースティックバラードも最高。

何気なく聴いていると、昼下がりのコーヒーブレイクに流したくなるような曲という印象です。

歌詞では一体どんなことを歌っているのでしょうか?

和訳して徹底解説してみました。

心地よいアコギとTakaの声のコンビネーションが何を伝えているのか知り、曲を深く理解してみましょう。

「Letting Go」の1番を和訳

1番Aメロでは過去の想い出に浸っている?

I remember getting fucked up on the long nights
I remember how we made up after long fights
I remember when we stayed up till the daylight
I remember when you told me you were all mine

出典: Letting Go/作詞:Taka・Kyle Moorman・Nick Long 作曲:Taka・Kyle Moorman・Nick Long

和訳

“ヘマをした長い夜を思い出してしまった

そのあとどうやって関係を修復したかも

朝陽が昇るまで二人で起きて過ごした

君から「あなたのすべてはわたしのもの」と聞いたことも”

1行目のfから始まる単語にupを組み合わさると、スラングで「やらかしてしまった」となります。

もちろんフォーマルな場所では使えない言葉ですが、映画や音楽では頻出なので覚えておきましょう。

1番のAメロは大切な君との関係を思い出している歌詞です。

なので、おそらく二人の関係が壊れてしまったことを指しているのだと思います。

夜に大喧嘩をしてしまったのでしょう。

それから仲直りして、朝まで一緒にいたときの想い出を語っています。

想い出に浸っているということは、二人の関係はすでに終わってしまったのでしょうか?

続きが気になります!1番Bメロをみていきましょう。

1番Bメロを和訳して解説!

Let the past be the past
‘cause I know nothing lasts
Yeah we had what we had
But I’m moving on

出典: Letting Go/作詞:Taka・Kyle Moorman・Nick Long 作曲:Taka・Kyle Moorman・Nick Long

和訳

“過去は過去にしよう

永遠に続くものはないって知っているから

以前の関係 それは事実だけど

前に進まなきゃ”

2行目は「nothing lasts forever」というフレーズを短縮しています。

「永久に残るものなど何もない」という意味で、丁度日本語の「諸行無常〜」に当たる表現です。

どうやら、大切な君との関係は過去に終わったことのようですね。

前進しなければと感じながらも、未練が残っている印象を受けます。

それくらい恋人と別れたことがショックだったのでしょう。

ショックだったからといって、いつまでも沈んではいられない。

そんなことはわかっているけれど、それでも過去の恋人を思い出してしまいます。

失恋を経験した人になら、歌詞の主人公の心情が痛いほどわかるのではないでしょうか。

ここまでくると、なぜ恋人と別れてしまったのかが気になりますね。

サビの歌詞をみていきましょう!

1番のサビの前半部を和訳

I hope you know
That it wasn’t easy
Letting go
Of the life I knew

出典: Letting Go/作詞:Taka・Kyle Moorman・Nick Long 作曲:Taka・Kyle Moorman・Nick Long

【和訳】

“君に知ってほしい

それは簡単じゃなかったと

手放すこと

僕が知っていた人生を”

歌詞の主人公は、君と別れることが辛かったという心情を吐露しています。

なぜなら、君が人生そのものだったからです。

これからよりを戻せるかどうかはわかりません。

ただ、自分が抱いていた気持ちが相手に伝わるだけで多少は救われる。

そんな気持ちなのだと思います。

失恋の切なさがヒシヒシと伝わってきますね。

1番サビの後半部

I just had to get it out
Move to the city
Didn’t feel right
Taking you with me
Hope you know
That it wasn’t easy
Letting go

出典: Letting Go/作詞:Taka・Kyle Moorman・Nick Long 作曲:Taka・Kyle Moorman・Nick Long

【和訳】

 “悩みを打ち明ければよかったのかもしれない

街に引っ越したんだ

正しいとは思わなかった

君を連れていくことがね

知ってほしかった

簡単じゃなかったと

僕を解き放ってくれ”

「Get it out」はイディオムで「悩みを打ち明ける」「ストレスを解消する」などの意味を持ちます。

歌詞の主人公は何を相談するべきだったのか明言していません。

漠然と悩んでいたことなのか?

それとも引っ越すことを言い出せなかったのか?

いずれにせよ、しっかり相手に相談していれば二人の関係は終わらずにすんだかもしれませんね。

主人公が夢を求めて都会に移ることをうまく言い出せず、関係が壊れてしまったという可能性もあります。

一般的に進学や就職や夢のために生活環境を変える決断をする人は大勢います。

そのときに、大切な人と別れてしまった人もいるはずです。

「Letting Go」はそんな状況を歌っているのかもしれません。

タイトルを直訳すると「〜を放す」という意味になります。

この歌詞の場合は、君との想い出に縛られた自身の心を解放するといっているのです。

さらに注目するべきは、そのときに君を思い出してその幻影に許可を求めていることです。

どれだけ君を大切に感じていたかが伝わってきます。