現実逃避の中で

湘南乃風【いつも誰かのせいにしてばっかりだった俺】歌詞を徹底解説!みっともない自分とお別れしよう!の画像

いつも誰かのせいにしてばっかりだった俺
本当バカで逃げてた 避けてた 本音全部さらけ出す事
地元の連れに愚痴ってばっかりだった俺
酔っぱらっちゃって もうやめだ もう駄目だ
そんな俺見て哀れそうに言ったんだ

出典: いつも誰かのせいにしてばっかりだった俺/作詞:湘南乃風 作曲:湘南乃風

いつも誰かのせいにすることで自分から逃げていました。

心から通じ合える仲間にも本音を話せずに、会って口を開けば愚痴や不満ばかり。

なにかを批判したり否定するだけなら楽でしょう。

自分は蚊帳の外から批評をしていればいい身分になれるのです。

大切な自分自身のことに向き合わなくても済みます。

いつの間にか主人公は楽なスタンスに逃げ込んでいました。

攻撃的になるのも自分に自信がないから。

酒に酔えば弱気な言葉が溢れ出します。

情けないほどへこたれる彼をみて、黙っていなかったのは地元の友人でした。

友人の言葉

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オイ!調子に乗ってんじゃねぇ お前
ずっと一人で生きてるつもりか
いつでも側にいたじゃねぇか
お前がいて俺がいるんだ 俺がいてお前がいるんだ
ぶつかり抱き合い はじめて絆に変わる

出典: いつも誰かのせいにしてばっかりだった俺/作詞:湘南乃風 作曲:湘南乃風

呆れながらも諭すように主人公に語りかける友人。

その言葉はまぎれもなく、彼のためだけに発せられたものでした。

正真正銘の飾らない本音。

そこには嘘偽りのない、まっすぐな気持ちが込められています。

彼は主人公に嫌われることなど恐れていません。

自分の本心を隠さず、裸の心でぶつかっていったのです。

主人公が忘れかけていたとても大切なものを友人は身をもって教えてくれました。

他の誰でもないたった一人の、彼だけのために

誰かの「せい」ではなくお前の「おかげ」

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いつも誰かのせい… お前のお陰…

いつも誰かのせいじゃなくて誰かのお陰
そう思えたら さよなら さよなら 孤独な灰色の空
お前のせいじゃなくてお前のお陰
そう言えたら 重い肩の力抜けて やっと笑えた

出典: いつも誰かのせいにしてばっかりだった俺/作詞:湘南乃風 作曲:湘南乃風

大切な友人の言葉で我に返った主人公。

自分だけ惨めな存在だと思っていました。

そう思うことで自分がそれ以上傷つかないように身を守っていたこともあるでしょう。

でもそれは大きな間違いでした。

自分がいま、ここにいるのは誰かのおかげ

誰かのせいでは決してありません。

無意識のうちに背負い込んでいたなにかが、主人公から剥がれ落ちていきます。

孤独に見ていた重くどんよりしていた空の姿も、もう彼の目には映りません。

囚われていたちっぽけな価値観から脱出して、みっともない弱さに別れを告げることができたのです。

今度は俺が君のために

調子はどう? いつも顔合わせていたって
いつの間に当たり前になって 本音ぶつけ合って
確かめ合う事もしなかったね
何となく話しずらく ちぐはぐなチームワークに
ギクシャクも本当辛く いつまでも四苦八苦しないで
たまには一緒に行こう 帰り道一人きり寂しげな背中越しに
感じた気持ち 俺も同じさ 笑える為に何処行こう?
忘れかけた思いお前に 「今日はありがとう!」
少しでも前に進めばいい

出典: いつも誰かのせいにしてばっかりだった俺/作詞:湘南乃風 作曲:湘南乃風

ここで再度、冒頭の歌詞に戻ります。

そこにあるのは優しく声をかける主人公の姿。

いつも一緒の仲間だからこそ、その関係が当たり前になって言いづらいこともあるでしょう。

面と向かって心配され続けるよりも、ささいな優しさが嬉しいときもあります。

自分が経験したからこそわかる辛さ。

痛みを共有するのでなく、一緒に笑うためにどうしたらいいのかを考える。

表面上のなれ合いの甘さなんて必要ありません。

必要なのはシンプルな言葉だけです。

いつも誰かのせいじゃなくて誰かのお陰
そう思えたら 折れかけてた翼でどこまでも高く飛べたよ
だからお前のせいじゃなくてお前のお陰
そう言えたら 君も羽ばたける 銀色の空へ

出典: いつも誰かのせいにしてばっかりだった俺/作詞:湘南乃風 作曲:湘南乃風

自分でも一人では気づけなかった、気づこうとしなかったことがありました。

一人の力には限界があります。誰かに助けられて前に進めることもあるのです。

今度は主人公が誰かを助ける番。

かつての自分のようにどうすることができない状態だったとしても、そこからいくらでも変わることができる。

まだ空は曇っていて行く先は見えないかもしれません。

それでも雲の向こうには希望が輝いています。

薄く差した光は雲を照らし、空を美しく銀色に染めているのでしょう。

最後に

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