大貧民から成り上がれ!
進学就職を約束された進学校の裏側
「カーストルーム」を主題歌とする「ようこそ実力至上主義の教室へ」、晴れやかな学校生活を満喫出来るかと思えば待っていたのは地獄だった!?
舞台は進学、就職率100%を誇り、1日に1ポイントで1円換算として10万ポイントが学生1人ごと振り込まれ、施設内のカフェやゲームショップで使い放題の夢舞台です。
しかし裏の顔は曲名通り「カースト」、カースト毎に支払われるポイントが異なり、最低クラスであるDクラスは貧民生活を余儀なくされるんです。
翌月Dクラスに振り込まれたポイントはなんと0ポイント、クラスは最初バグかと思っていたが0ポイント振り込まれたのだと語る先生に唖然の生徒達です。
そして次の中間テストでもし点数を取れなければ強制退学という事態に、更に点を取らなければポイントはずっと0のまま何も買うことができない。
救済措置はあるものの、食事に関しては山菜がメインの質素な食事、これは我慢ならないです。
Dクラスであることを不満に思いながら自ら孤独を選ぶ「堀北鈴音」と、コミュニケーションが苦手で感情の浮き沈みが乏しいが孤独は選ばない「綾小路清隆」。
二人を中心に最低カーストから抜け出す実力史上主義の学園生活です。
歌詞の意味
実力は一気に身につく物ではない
キラリ蝶が飛んでった
砂埃が大地に舞う
遥か彼方 それでも空に憧れた
睨めど 星は落ちない
どうやって捕まえよう?
この場所から
出典: カーストルーム/作詞:ZAQ 作曲:ZAQ
最底辺=地上ということで、砂埃の舞う大地に佇んでいる情景です。
蝶や空は「上」、つまりはDクラスより上のCやAクラス、そして豊かな学生生活の事を示していますね。
DDクラスが上位カーストのクラスを抜きたい、豊かな生活がしたいと下から見上げているといった解釈です。
どうやって捕まえよう=上位カーストへの辿り着き方を模索していますね、最底辺から最上位まで駆け上がる事を想像したら容易には捕まえられない事がわかりますよね。
遠ざかる群青の下で 平等が罠をはる
部屋に針が落ちる
日陰と日差し交わり エントロピーが満ちてく
制限的自由の中で 君はどう生きてるのかって
問われたみたいだ
出典: カーストルーム/作詞:ZAQ 作曲:ZAQ
「エントロピー」とは「乱雑さ」という意味です。
エントロピーが大きくなるにつれて乱雑さが増していくということになります。
この一節では「平等」を語っており、世の中は平等で在れば幸福になれると良く言われたりしますが全くの虚言という意味ですね。
平等になれば「下」はなくなるが「上」もなくなる、つまり向上心を持つ人や金をたんまりと貰いたい人には不幸な世界になります。
そして自由にも制限が掛かります。平等であるなら土地も行動範囲も、更にはライブの最前列だってなくなります。
Step by Step 少しずつ
掴みとるんだ 光を
変化は怖くない 進化を遂げよう
這い上がる 何度でも
空はいつでも待っている
僕らは地球って部屋を歩く旅人
出典: カーストルーム/作詞:ZAQ 作曲:ZAQ
サビの部分、踏みとどまるよりも前進して駆け上がることを主にした歌詞になりますね。
空という目標は逃げはしない、だから急がなくていいんだ少しずつゆっくりと這い上がっていけばいい、だって僕らは地球という自由を歩いているのだからという解釈です。
迫り来る嘘の音 不安定な欺き
逃げようとは思わない
思い出を積み上げて 色濃くなる室温
差し伸べるから掴んで 世界は君だけじゃない
共に戦うよ
出典: カーストルーム/作詞:ZAQ 作曲:ZAQ
Day by Day みつかった
居場所の中で 確かに
結び付いてく 絆があるから
虚像たち 崩れてく
本当の力 剥き出す
僕らは 行くべき空に近づいている
出典: カーストルーム/作詞:ZAQ 作曲:ZAQ
「迫り来る嘘の音」や「不安定な欺き」は学園生活における問題の数々ですね、作中でもトラブル沙汰が他クラスの仕組みによって起こされたりなどしています。
そういったトラブルという名の敵、そいつと戦うのは君だけじゃない、仲間がいるから手を差し伸べるから大丈夫だよ、と孤独な子を救うフレーズですね。
近づく上位カースト、最初こそ見知らぬ他人であったけど絆は確かに結ばれています。
フワリ蝶が花に問う 「今の場所で満足かい?」
空を背にして 美しくあざ笑っていた
大地を蹴り 蝶に続く
僕らは今 飛び立つ
出典: カーストルーム/作詞:ZAQ 作曲:ZAQ
Step by Step 少しずつ
掴み取るんだ 光を
変化は怖くない 進化を遂げよう
這い上がる 何度でも
空はいつでも待っている
一人じゃ開けない扉の前
君と一緒ならば 自由になれる
出典: カーストルーム/作詞:ZAQ 作曲:ZAQ
心を開放して自由になることが最後の目標、それさえ達すれば上位カーストなんて何時だって出し抜ける、この「カーストルーム」は「心の開放」を訴えているんです。
作中の誰に向けているかと言えばメインヒロインである「堀北鈴音」、自ら孤独と言って孤立する彼女に対して歌った曲です。