「なつみ」を解説
本記事では忘れらんねぇよの楽曲である「なつみ」をご紹介していきます。
歌詞に登場する「なつみ」の正体や、神様へ投げかける言葉について深掘り。
1番から順を追って解説します。
また本曲はYouTubeの公式アカウントにて配信しているMVが公開中。
作品には彼らのファンと公言している菅田将暉さんが出演しています。
リアルな男性の1人暮らし姿を歌詞と共に堪能できる作品です。
イメージを具体化した映像となっておりますので、是非本記事と併せてご覧下さい。
シンプルな構成
歌詞の解説に入る前に注目しておきたい要素があります。それは楽曲の流れです。
こちらの作品は、Aメロからサビへと展開する非常に単純な構成になっています。
Aメロ・Bメロを経てサビへ突入する。
A’やB’など複数のメロディラインを組み合わせている。
そんな流れが主流のJ-POPとは対照的です。
この構成は、曲に込めたメッセージがより直接聴き手に伝わるように考えられたもの。
人間らしい泥臭さが魅力の彼らだからこそ、このシンプルさが活きているといって良いでしょう。
楽曲に込められた想いについては、これからご紹介していきますね。
1番の歌詞を解説
それでは早速、本編を解説致します。
神様
ねえ神様 ひとは平等ですか
今日電車に 年老いた親子が飛び込んだ
出典: 忘れらんねえよ/作詞:柴田隆浩 作曲:柴田隆浩
皆さんは、神様にお願い事をした経験はあるでしょうか?
年始や受験期など人生の節目に神社へ行き、お参りをする方もいるでしょう。
神頼みという言葉があるように、人は叶えたいことがあると神様に祈りを捧げます。
対して主人公は「お願い」ではなく、質問を投げかけているのがポイント。
神様を信仰している人物であれば叶えてもらえるように行動を起こしますが、彼はそうではありません。
神様の存在や行いに疑問を抱いているようです。
また、その後の具体例にも注目してみましょう。
ここで登場するのは、自分と親子を比較している一文。
置かれている環境や性別など違う部分が多くあります。
そんな2人は果たして平等であるといえるのでしょうか。
主人公はそんな所に着目していることが分かります。
彼女
なつみねえ君はどこ 僕を抱きしめて
神様はいないけど 私がいるよって言って
出典: 忘れらんねえよ/作詞:柴田隆浩 作曲:柴田隆浩
Aメロでは神様について考えていた主人公。
サビでは楽曲のタイトルにもなっている「なつみ」について想いを馳せています。
上記の歌詞から「なつみ」は主人公の想い人のようです。
ただ現在は温かい言葉を聞くことができる関係ではない様子。
喧嘩をしているのか、別れてしまったのか。
詳しくは分かりませんが、男性側の思いを直接女性へ伝える術はない状況です。
本当は一緒にいたいのにそれは叶わない…。
サビ後半でもそんなもどかしい想いが爆発しています。
歌
君が好きな歌を 君が泣き止む歌を
歌うから となりにいてよ
出典: 忘れらんねえよ/作詞:柴田隆浩 作曲:柴田隆浩
サビの後半では歌詞の中に歌というフレーズが登場。
ここから自身の境遇や実体験が盛り込まれた歌詞であることが分かります。
本曲の作詞や作曲を担当しているのは、ボーカルの柴田隆浩さん。
センターを牛耳りバンドの顔ともいえる彼の、切なすぎる本性が伺えます。
またこの歌詞に登場するなつみも主人公も神様を頼りにはしていません。
加えて主人公はその存在を信じていないため、疑問を持っている状況です。
神様がいるのならなつみと会わせてくれ!
そんな熱い感情が込められた歌詞となっています。