「ファンダメンタル・ラブ」Every Little Thing24枚目のシングル曲
2003年にリリースされた、Every Little Thingの「ファンダメンタル・ラブ」をご紹介します。
この曲は、彼女らにとって24枚目のシングルでした。
アップテンポの激しいアレンジが印象的ですね、ライブではどのような盛り上がりを見せていたのでしょうか。
その雰囲気が少し味わえるPVも取り上げています。
まずは、歌詞の解説からご覧ください。
歌詞を解説!
タイトルに込められた意味
ファンダメンタルには「基本的な、根本的な、重要な」という意味があります。
根本的な愛、何か哲学めいたものを感じますね。
ところが、蓋を開けると話口調で明るく彩られた歌詞なのです。
それでは見ていきましょう。
会いにきて!
Darling はやく会いにきて〜
憂鬱なんか フキ飛ばしてぇ〜
そうよ だっていろんな愛は
今日もどっかで生まれている
それぞれの愛がこの地球(ほし)を救う
出典: ファンダメンタル・ラブ/作詞:持田香織 作曲:多胡邦夫
引用文をよくご覧いただきたいのですが、最初の2フレーズと後半部分に脈絡がありません。
彼に今すぐ会いたいという気持ちを先に示したらその次にくるのはその理由です。
「そうよ だって〜」で続いていますので。
どっかしらで人々が愛し合っている。
それで愛が地球を救う。
だから今すぐ会いにきなさい。
というのは、彼からするとよくわからないのではないでしょうか。
それがいけないという意味ではありません。
とにかく今すぐ会いたい。
会いたいといったら会いたい。
というのは実に女性的な感情だと思います。
ただ、彼女にとっては彼に会うことが地球の命運を左右するぐらい大事なことなのです。
愛は地球を救うという大きなテーマを投げかけているというのも面白いですね。
しかし、これから救うということは、救わなければならない状況ということ。
それはつまり、危機が迫っていると解釈するのが自然でしょう。
どのような危機なのか、見ていきましょう。
みんな寂しいのです。
愛をなくしてる人達がいる
涙は枯れ果てた…
イメージなんてそんなもん
上っ面なだけで…
ネぇ、何がわかるの?
出典: ファンダメンタル・ラブ/作詞:持田香織 作曲:多胡邦夫
いい大人にありがちな悲劇を端的に表しています。
愛を信じない、又は信じられなくなってしまった。
それを悲しいとさえ思わない。
大人にはそんなイメージがありました。
しかし表面的にはそのように見えても、本当にそうなのでしょうか?
アレコレ好き勝手並べたら
見失うばかりで
ホラね、言わんこっちゃない
罪なき意識は
皆むしばまれてゆく
出典: ファンダメンタル・ラブ/作詞:持田香織 作曲:多胡邦夫
あっちにもこっちにも目がいってしまう。
すると、本当に大切なものが見えなくなってしまいます。
「罪なき意識」とは、忘れてはならない最初の気持ちや無意識のことでしょう。
周りに振り回されて、気が付かないうちに心まで変わってしまう。
そうやって心を食べられてしまった人達が、現代では多いものです。
危機という感じがしてきましたね。
それでも地球はまわる
そんなもの おかまいなしに
この地球(ほし)はグルグルまわってく
必要ないモノまでつけて…
ほら今にも爆発しちゃうわぁー‼︎
出典: ファンダメンタル・ラブ/作詞:持田香織 作曲:多胡邦夫
それでも地球は淡々とまわり続けます。
しかし、この地球には余計なことやものが多すぎるのかもしれません。
おまけに環境問題が深刻化している昨今。
本当に人が住んでいられないような天体になってしまうかもしれません。
まぁ…さすがに爆発することはないと思いますが。
彼女の気持ちの方が爆発寸前なのかもしれませんね。
色々な危機が迫っているのです。