aikoの愛の力に圧倒されたい!
恋愛の些細な心の動きを鮮やかに描き出すaikoの歌詞の世界。
失恋ソングはもちろん、幸せな曲であってもどこか不安が消えない影を落とすのも彼女の歌詞の魅力です。
今回ご紹介する『Power of Love』はその例外?!
じっくり聴くとaikoらしさに気づくはず!
幸せすぎて好きすぎて弾けるようなメロディとともに紡がれる歌詞を考察します。
あなたの愛=私の愛
『Power of Love』のサビとなるフレーズから始まります。
彼はどんな表情で彼女を見ているのか、想像してみると面白いかもしれません!
たった二行でaikoの世界へ
このまま一緒にいようよ
ずっと二人で一緒にいよう
出典: Power of Love/作詞:AIKO 作曲:AIKO
もう、解説要らずでしょうか!幸せに溢れています。
しかし、よく考えてみてください。
これからの人生を一緒に歩むことがはっきりと分かっている相手に対して、わざわざ言いますか?
彼と結ばれるのは運命だと分かっていれば、あえて口に出さないのではないでしょうか。
つまり、彼女の中にはほんの少し不安が残っているのだと推測できます。
同じ時間、同じ空間で過ごすだけでは満足できず、二人きりの世界を求めていることも分かりますね。
冒頭の歌詞だけで「やっぱりaikoの歌詞だった!」と納得できます。
分け合えば釣り合う!
あたしのパワー全てあげるわ
誰にも負けないパワーを あなたに
出典: Power of Love/作詞:AIKO 作曲:AIKO
ここで歌われている「パワー」とは、タイトルにある通り「愛の力」なのでしょう。
二人がお互いを想うベクトルの大きさが同じであれば、彼女が愛の力を渡す必要はありません。
しかし彼女は「私の力を使って私を愛して!」と歌っているのです。
このことから、彼女が彼を想うベクトルの方がずっと大きいのだと読み取れます。
とはいえ、彼が彼女を想っていないわけではないのです。
「私と同じぐらい愛して!」ということなのでしょう。恋愛にフェアを求めているのです。
また、彼がこれから先の二人について不安を抱えているという可能性もありますね。
不安が吹き飛ぶぐらい愛し合えばいい。そんな意味を感じます。
彼女の押しの強さは彼の存在あってこそ
冒頭のサビだけでこの曲の世界観が掴めましたね。
さてここから先、彼女はどんなふうに「愛の力」を歌い上げるのでしょうか。
溺れてしまいたい!
これからあたしたち恋に堕ちて
これからあたしたちベットで朝にオハヨウ
出典: Power of Love/作詞:AIKO 作曲:AIKO
「堕」という漢字を用いているのも、aikoらしいといえますね。
「落」を使っても間違いではありませんし、歌詞の中では「落」を使うアーティストが多く見受けられます。
「堕」を使うことによってどんな効果が生じるのでしょうか。
実は「堕」には、精神的に崩れ落ちるような意味があります。つまり、お互いが骨抜き状態になるようなイメージですね。
相手に依存してしまうほどの愛を育んでいく決意をしているのです。
今の所は彼女だけが、ですね。