消えてしまったものたちの安息を願う
AK-69の確立された世界観に魅了される『Down』。
彼が見ていたのは現実か?それとも幻か?
どちらにしてもこの曲で歌われている世界は、理想論だけで生きられるほど甘くはないようです。
苦しみながら生き、もがきながら前へ進む。
そうしていくなかで得られたものもあれば、当然失ったものもあります。
得たものを明日への力に変え、失ったものを永遠に惜しみ続ける。
きっとそれが生きるということなのでしょうね。
失ったものにも、必ず意味がある。
そう歌うことでAK-69は、この世界から消えてしまったものたちの安息を願っているのかもしれません。
多くのファンから愛されている『Down』
AK-69のオフィシャルYouTubeチャンネルに、『Down』のライブ映像がアップされています。
ライブならではのコール&レスポンスが、ライブ会場である日本武道館をよりいっそう盛りあげていますね。
また、パフォーマーたちによる圧巻のダンスも見どころです。
ほの暗い世界のなかに一筋の光を見つけた。
そんな『Down』の世界観を鮮やかに表現しています。
アップテンポの曲ではないにも関わらず、イントロが流れただけで会場のテンションは最高潮に。
『Down』が多くのファンから愛されている曲であるということが、ひしひしと伝わってきます。
映像を観ただけで、曲の世界観をより濃厚に味わえるだけでなく、ライブの熱気も感じられることでしょう。
夜明けを迎えるための準備
AK-69がこの曲を通して伝えたかったことは何か?
込められた想いに注目しながら、歌詞を徹底解釈していきます。
未来を信じて、ひたすらに前へ突き進むこと。
それは夜明けを迎えるための準備に繋がっているのかもしれません。
世界の幕開け
Oh, I wish you would… Na, na, na, na…
The brightest dawn
Oh, I wish you would…
もうすぐそこ Na, na, na, na…
夜明けに歌おう
出典: Down/作詞:AK-69 作曲:RIMAZI
まずは曲中で何度か繰り返されるこの歌詞から、解釈していきます。
この曲の主人公が望んでいるのは「The brightest dawn」、つまりは”夜明け”です。
しかもただの夜明けではなく、今までで一番明るい夜明けを求めています。
ここの歌詞で表現されているのは、誰も見たことのない景色を見たいという主人公の願望です。
誰も成し遂げたことのない偉業を成し遂げる。
主人公は夢というよりも、野心に近い願いを持っているようです。
そして、その野心が叶うのはもうすぐだと歌っています。
ここまで来るのに、主人公がどんな挫折や苦しみを乗り越えてきたのか。
また、どれだけのものを失ってきたのか。
これから綴られていく世界の幕開けとなる歌詞ですね。
暗闇が光をくれた
待ちわびたこの日の事
暗闇がくれた贈り物
奴らは気づいてないよ
「永遠に」と書き残した最後
出典: Down/作詞:AK-69 作曲:RIMAZI
様々な苦労を経て、ようやく目的地へとたどり着いた。
そんな想いから、「待ちわびた~」と歌っているのでしょう。
そして目的へとたどり着けたのは、暗闇があったからだとも歌っています。
光が生まれれば、そこには当然影も生まれる。
暗闇から逃げていては、いつまでも希望の光を捕まえることはできません。
影の中にいるときも、迷わず前を向き続ける。
そうすることで、主人公は望みを手にすることができたのだと思います。
注目したいのは、「奴ら」という歌詞。
この「奴ら」とはいったい誰なのか?
そして、「永遠に」の意味とは?
つづく歌詞では、これらのことに注目して解釈していこうと思います。
夜明け前に見ていた景色
1番の歌詞で歌われているのは、主人公が今まで生きてきた世界のこと。
それはつまり、希望の光を見つける前に主人公が見ていた景色とも言い換えることができるでしょう。
光の届かない暗闇の中、主人公はどんな想いで前に向かって歩いていたのか。
主人公の強い意志に注目です。