君の声を知らないよ
だから思い出せないよ
あの日階段ですれ違った時に
声をかけられなかったのは
ただ怖いから
ただ怖いから
出典: 第3ボタン/作詞:宮崎朝子 作曲:宮崎朝子
彼の匂いも知らないし、実は声すらも知らない彼女。
彼のことは何も知らないけれどずっとずっと憧れ続けてきました。
話しかけるチャンスは何度もあったのですが、拒絶されるのが怖くて逃げてしまっていたのです。
それと同時に自分が好きな彼のイメージが変わることを恐れていたのかもしれません。
そんなことならば、このまま彼の姿を遠くから見ている方が幸せ…。
彼女はそうやって自分に言い聞かせて毎日を過ごしていたのでしょう。
現実から目をそらしたい
こんなに君のこと見つめてるのに
目が合わない理由
考えたくもないんだ
出典: 第3ボタン/作詞:宮崎朝子 作曲:宮崎朝子
彼女は、彼が全く自分に興味が無いことを分かっています。
でもどこかで私のことを見てくれるのではないか?という淡い期待も胸に秘めているのです。
一度も目が合わない現実がそれはただの夢だと物語っています。
分かっているけどやっぱり切ないですね。
彼はどんな人なんだろう
誰にも言えない
本当の気持ち
情けなくって涙があふれた
本当はずっと君のことだけ
うしろ姿をただ見つめていたい
君は私の名前さえ知らない 知らない
出典: 第3ボタン/作詞:宮崎朝子 作曲:宮崎朝子
自分が彼を好きなことは親しい友達にすら伝えていません。
それはこの綺麗な恋を他の人に汚されたくなかったからではないでしょうか。
もしかしたら彼にはもう大切な人がいるかもしれない…。
でもそれを友達からは聞きたくありません。
友達に相談すれば名前くらいは知ることができたかもしれないけれど、結局何も知らないまま卒業式を迎えます。
夢の中では私の隣に彼がいる
あの腕もあの首もその襟足も
全部私のものになる
都合のいい夢
いやんなっちゃうなあ
本当は本当にもう会えないってこと
分かってるのに知らないフリしたの
出典: 第3ボタン/作詞:宮崎朝子 作曲:宮崎朝子
夢の中では自分の思い通りに進んでいくけれど、目が覚めたら一歩も進んでいない現実が待っています。
本当にこれが最後なのに、まるで鉛がついているかのように動かない足。
もどかしくて、この気持ちをやっぱりなかったことにしてしまおうかと考えています。
言えずに終わる青春
あの日が最後なの知ってたのにね
どうして私は
もう意気地なし
私は君に何も伝えられなかった
出典: 第3ボタン/作詞:宮崎朝子 作曲:宮崎朝子
結局自分の気持ちを伝える前に彼は卒業してしまいました。
タイトルの「第3ボタン」が表す"友達"は彼の大切な人になれなかったことを意味しています。
最後まで勇気を出せなかった自分を悔しく思っている様子が本当に切ない歌詞でした。
「さよならの季節」との関係性
「第3ボタン」同様、卒業式に伝えられなかった恋の模様が描かれた楽曲が「さよならの季節」です。
こちらは2015年にリリースされたアルバム『SHISHAMO 2』に収録されています。
「さよならの季節」にはMVもあるので良かったらご覧になってみてください。