時と共に あの日の星
涙で流れてしまっても
あなたがただ ここにいれば それだけでいい
出典: アイのうた/作詞:山本加津彦 作曲:山本加津彦
そんな風に全ての日々を大切に過ごしていても、時間は流れ続けます。
いつかは「うた」も流されていき...
悲しくなって、2行目のフレーズにあるように小さなアイも流してしまいます。
一体どうすれば良いのでしょうか。
どうすれば大切な人との日々を、思い出を忘れなくて済むのでしょう。
そんな悲しみの中でも、「あなたが〜」というフレーズが...
ここでもまた無償のアイを唄っているのです。
本当に大切なものは
願いは 時に遠く
無理に掴もうとしても
手元をすり抜けてゆくけど
そのまま 消えてゆくような
大きなものより
小さなアイに 気づけば
出典: アイのうた/作詞:山本加津彦 作曲:山本加津彦
「願い」というものは、持ってない、届かない時のもの。
ですが人は時に、願わずにはいられないものです。
しかしそれはほんの一時のもの。
そして最初から2・3行目にあるように、虚しく決して届かないから「願い」なのです。
そのまま簡単に時間の流れに飲まれていってしまいます。
だからこそ届かないことを嘆くよりも、日々の中のアイに気付くことができれば...
気付くことができた日
「時間」が秘めた可能性
ここから大サビの解説に入っていきます。
ここまででついに忘れていたものに気付くことができました。
曲はここで大きな転換を迎えます。
残酷で、どうしようもないものとして描かれてきた「時間」。
しかし見失っていた小さなアイに再び気付くことで、時間の新しい見方に気づきます。
いつか時が 花を咲かし
やがて大きなアイが
歌うように 奏でるように
二人を包むだろう
出典: アイのうた/作詞:山本加津彦 作曲:山本加津彦
時間は全てを飲み込み流れていきます。
しかし時が流れるにつれ、成長することも、何かを育むこともできるのです。
そして小さなアイが種となり、1行目のフレーズにある通り大きなアイが生まれます。
その大きなアイは今までのような小さな音では歌いません。
3・4行目のフレーズにあるような、大きなアイのうたを歌います。
今まで虚しいものとして描かれていた「時間」。
それが可能性を持ったものとして描かれているのです。
このフレーズでここまでの悲しく聴こえていた歌詞が、大きな意味あるものへと昇華しています。
そしてまた聞こえる「アイのうた」
繰り返す「うた」
アイのうたが 聴こえたんだ
それは 小さなアイが
微笑むように 寄り添うような
優しい音がした
時は流れ 夢は流れ
いろんなかたち 変わっても
あなたがただ ここにいれば それだけでいい
あなたがいて そばで笑う それだけでいい
出典: アイのうた/作詞:山本加津彦 作曲:山本加津彦
時間は奪いもし、育てもします。
大切な人を失ってしまうかもしれないです。
大切な思い出を忘れてしまうかもしれません。
そこで願いにすがって忘れてしまわないように。
小さなアイを大切にしていかなければならないのです。
そうして日々の小さなアイを積み重ね、大きなアイは生まれます。
「アイのうた」を、今までの日々を、これからの日々を大切に生きていくのです。
そう、大切な人はすぐ隣に...