「僕」が「君」に恋敗れる
歌詞:https://www.uta-net.com/movie/9851/
雨が踊るバス・ストップ
君は誰かに抱かれ
立ちすくむぼくのこと見ない振りした
出典: https://www.musixmatch.com/ja/lyrics/KinKi-Kids/%E7%A1%9D%E5%AD%90%E3%81%AE%E5%B0%91%E5%B9%B4
雨の降るバス停で、「君」を見かけ立ちすくむ「僕」。「僕」が見ていたのは、見知らぬ男に抱かれている「君」。 歌詞はこうした、一波乱起きそうな場面から始まります。
そして、「君」は抱かれながら視界に入ってきた「僕」を見ないふりしました。 何やら穏やかでない感じが伝わってきます。 知らない男に抱かれている「君」を見かけてしまった「僕」。なにやらただ事ではない曲の始まり方です。
バス停で呆然と立ち尽くす僕の姿がイメージできます。そんな「僕」を見ないふりする「君」。この時点で、君と僕との距離が離れてしまっていることが分かります。
指に光る指環
そんな小さな宝石で
未来ごと売り渡す君が哀しい
出典: https://www.musixmatch.com/ja/lyrics/KinKi-Kids/%E7%A1%9D%E5%AD%90%E3%81%AE%E5%B0%91%E5%B9%B4
知らない男に指輪を渡され、「君」は未来を売り渡す、つまり「僕」の知らない誰かのものになってしまうということです。未来を売り渡すという表現が、まるでそれが「金で買われた愛」であるかのように「僕」が考えていることが分かります。
Stay with me
硝子の少年時代の
破片が胸へと突き刺さる
舗道の空き缶蹴とばし
バスの窓の君に背を向ける
出典: https://www.musixmatch.com/ja/lyrics/KinKi-Kids/%E7%A1%9D%E5%AD%90%E3%81%AE%E5%B0%91%E5%B9%B4
「僕」を選んでくれなかったことで苛立ち、舗道の空き缶を蹴飛ばす「僕」。硝子の少年時代とあるように、これは若い時代の「失恋」を描いているようでした。
歌詞のキーワードは「儚さ」
やはり歌詞の中身を見てみると、「失恋」あるいは「恋敗れそうな」状況を書いた曲であるという風に考えられます。そして、そんな離れ行く「君」との切ない思いや、若さゆえの硝子の「脆さ」、「危うさ」、「儚さ」のようなものを、松本隆さんは、「情緒的」に巧みに書き表しています。
聞けば聞くほどに、味のある深い意味合いの歌詞であるため、ネットで調べてみると、歌詞の解釈を考察する記事もいくつか出ていることが分かります。
名曲には「せつな心」がつきものですが、まさしく『硝子の少年』は、そんな「せつなさ」を多く孕んだ名曲と言えるのではないでしょうか。
まとめ
「KinKi Kids Ballad Selection」
日本の歌謡界を支えた松本隆さんに作詞され、日本ポップス界の重鎮である山下達郎さんに作曲されたこの曲は、まさしく売れるべくして売れた名曲でした。
ジャニーズ・エンタテインメント設立当初の曲として、多くの人たちにとって「象徴的」な一曲となったと思います。
「KinKi Kids」の最大のヒット曲にして、デビュー曲である『硝子の少年』は、未だに儚さと危うさ、切なさといった淡い感情を呼び起こし、KinKi Kidsのテーマソングとして、これからも長きに渡って聞かれ続ける思い出の曲となることでしょう。
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