大体あなたのことはわかってるって言ったかもしれないけど
得意料理も知らないままだった
笑い話になるまではもう 忘れてしまいたいよ

(※くりかえし)

出典: 通り恋/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

主人公と恋人が一緒に過ごした時間は、非常に短かったのでしょう。

付き合っている期間がある程度長ければ、相手の得意料理くらい知っているものです。

しかし、相手の得意料理を把握することすらないまま、一瞬で別れが訪れてしまいました。

その一方で「大体あなたのことはわかってる」といった言葉を恋人に向けたこともあったようです。

具体的な恋人の情報が分からなくても、心は繋がっているから分かり合えるということなのでしょう。

でも、本当は"恋人のことをもっと色々知りたかった"と後悔しています。

悔やんでいて、悲しいから「忘れてしまいたい」と感じているのでしょう。

心に何かを抱えていた恋人

知らない顔があったのも
消えない過去があったのも
全部拭い去る前に教えて欲しかった

出典: 通り恋/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

恋人は、主人公に明かしていない一面をもっていました。

そして、主人公に教えていない過去の秘密も抱えていました。

しかし、付き合っている間は、このことについて主人公に教えることはなかったのです。

主人公も恋人が何かを隠していることにきっと薄々気づいていたのでしょう。

でも、そのことについて、はっきりと聞き出すことはしませんでした。

付き合っている間に、恋人のほうから自発的に教えてくれたら…と願っていたようです。

恋人のことを心から信頼していたからこそ「教えてほしかった」と思っていたのでしょう。

結局、恋人が心に抱えているものが何だったのか分からないまま、2人は別れを迎えてしまいました。

砂鉄のように引き寄せられた2人

砂鉄みたいに吸い寄せられたから
冷たい部分も知ってた

出典: 通り恋/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

2人は出会ってすぐに恋に落ちていったのでしょう。

その様子を砂鉄に例えているようです。

ちなみに、砂鉄といえば鉄の一瞬なので、加熱をすると当然すぐに熱くなります。

しかし、熱源がなくなってしまうと、冷めるスピードは早いです。

まるで、この2人の恋の始まりと終わりを表現するのにぴったりな例えといえるでしょう。

本心を隠しながら付き合っていた2人

同じ言葉でまやかし合った
そんな結果で終わりなの?

出典: 通り恋/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

「まやかし合った」とあるので、この2人はお互いに本音を隠し合いながら付き合っていたのでしょう。

深く愛し合っていたけど、人目に触れないように隠れながら恋をしていたから、色々といえないこともあったのだと思います。

しかし、本当はお互いに隠しごとなんかしないで、純粋に愛し合いたかったのでしょう。

お互いの本心を隠したまま、別れてしまったことが非常に心残りのようです。

指輪や靴のサイズを聞いた主人公

あなたがしてた指輪のサイズを遠回しに聞いたことも
靴のサイズだけ直接聞いちゃって笑われたことも
覚えてるだけで実感がないんだよ
でもさ、やっぱり好きなんだ

出典: 通り恋/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

恋人へ指輪や靴をプレゼントしたい!と思った主人公。

しかし、恋人の指輪のサイズや靴のサイズについて知らなかったため、遠回しに聞いたのでしょう。

そんなささいな過去の出来事でさえ、今は思い出すのも辛いのだと思います。

それだけ本気で恋をしていたのです。

恋人のことで頭がいっぱいになっている主人公

何でもない 何でもないと
言い聞かしては
辿るあなたの記憶に包まれてしまうよ
そう歌う声が枯れるだけなら
一部とはいえない大きな愛を 叫び続けるよ

出典: 通り恋/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

本気の恋を忘れるために「あんなの何でもないことだったんだ!」と自分に言い聞かせる主人公。

しかし、自分に強く言い聞かせるほど、恋人と付き合っていた頃の記憶が戻ってしまって、切ない気持ちに包まれてしまいます。

自分の歌声が枯れるくらいで済むなら、この愛をいつまでも叫んでいたい!と思っているようです。

もはや、主人公にとって恋人への想いは「一部」ではありません。

主人公の頭の中は、恋人のことでいっぱいになっているのです。

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