【クリスマス/amazarashi】歌詞の本当の意味を知るとゾッとする！？悲しくも美しいMVも解説！

幻想的な風景でイメージしづらくなっていましたが、男は日本人にもいるような普通の人であることがわかりました。

俺は1人なのに2人でいやがって…と双子座に意地悪するも、申し訳なくなって戻るまで待っているような優しい心根の人です。

そんな彼はクリスマスもバイトして家族にも会わず、地下鉄の風で実家を思い出しています。これは日本の都市で、多くの若者が経験していることですよね。

彼にとって罪深さとは何なのか、それは人を憎むことだったのです。

彼のこれまでの年月は人を憎む日々でした。だからこそ何も生まず、ただただ自分の心を傷つけていたのです。そしてそんな自分と、彼自身もさよならしたいようです。

そんな悲しみの連鎖が世界のどこかで起こっているなんてつゆ知らず、女の子はもう一つ願いを唱えます。

世界は最悪です。でもこの世界はクソだなんて言ったって、じゃあこの世界を汚したのは誰なのという話になってきます。

それはもちろん遠くの国の大統領であり、妻に暴力を振るう夫であり、いじめを見逃す教師であり、そんな世界を生きる自分自身なのです。

MVの解釈で述べたテーマが、ここにも表れてきます。人は被害者であると同時に加害者なのです。この世界の善も悪も、自分とは切れない関係にあるのです。

だからこそ、このクソッタレな世界が愛おしい。

「君」つまりリスナーである僕らにも、「どうか」この世界を好きでいてほしいんだ。そう秋田ひろむは語り掛けているのです。

僕らに語り掛ける秋田ひろむの祈りは、美しいクリスマスを彩ります。

少女への幸せなプレゼントと、ミサイルが生む数々の不幸が強烈に対比されています。それを意識してもなお僕らはこの世界を生きなければなりません。

ならばせめて、祈りを捧げよう。クソッタレな世界は変わらないのだから、僕らに出来る唯一のことを。彼が僕らに届けたいメッセージが、解釈出来ていたら幸いです。

amazarashiはこの世の辛さや苦しさを歌い続けてきました。生きる苦しみを知っている人にとって、amazarashiは生き続けるための処方箋になっています。

同時に彼らの曲には、少なからずこの世の美しさに注目するものがあります。悲しみや苦しみと対比される形で、強烈な美しさが立ち上ります。

それが秋田ひろむの、そして僕らの生きる世界のリアルな姿なのではないでしょうか。

21世紀が育んだ詩人・秋田ひろむ。彼が切り取る残酷で美しい世界を、僕らは追い続けましょう。彼の視点が僕らの人生の気づきになって、「今」に感謝出来る日が来るはずです。それでは。