天皇陛下即位祝賀式典を祝う1曲

令和の時代の幕開けを祝って

【奉祝曲 組曲 Ray of Water/嵐】天皇陛下即位奉祝曲を徹底解説!水をテーマとした理由はの画像

2019年5月1日。

多くの人々が希望と期待を胸に抱いた、令和の時代がついに幕を開けました。

それに伴い、新天皇となられた今上天皇のご即位を祝う為の国民祭典が開催されましたね。

そこで天皇皇后両陛下の前で披露された楽曲が、今回ご紹介する【奉祝曲 組曲 Ray of Water】です。

組曲のテーマは…ずばり「水」!

曲タイトルとなる「Ray of Water」は、直訳すると「一筋の水」。

そこから、この楽曲には「水に差し込むまばゆい光」という意味が込められているんだそう。

一筋のまばゆい光が明るく照らしてくれるような、明るい令和の時代がこれから続いていきますように

そんな未来への願いが込められたようなタイトルとなっていますね。

また実はこの曲名、限りなくネイティブな英語の発音で読むと「令和」とも聞こえるんです。

隠れた曲名のこだわりも、ぜひ知っておくと良いかもしれません。

そして、組曲を通してイメージテーマとなったのは「水」

この「水」は、今回即位された今上天皇がこれまでご自身で研究を続けてきたテーマでもあるのです。

実はこれまで代々皇室の方々の中には、ご公務と同時に研究者としての活動を行っている方がたくさん。

先々代の昭和天皇、先代の上皇天皇も、例に漏れず研究者として活動されていたんですよ。

そんな中で、今上天皇は大学生の頃から「水」をテーマとして様々な研究を行っている方でした。

そのテーマを通じて、世界の平和と発展へと祈りを捧げてきた今上天皇。

まさに陛下のこれまでとこれからを象徴するに相応しい、そんな組曲となっているのではないでしょうか。

実際に演奏された際の貴重な映像はこちら!

実際に国民祭典でこの楽曲を披露した際の、非常に貴重な映像がこちらとなっています。

楽曲を制作し祭典当日に指揮者も務めたのは、作曲家や音楽プロデューサーとしても著名な菅野よう子

これまでNHK東日本大震災プロジェクトのテーマ曲「花は咲く」や、大河ドラマ「おんな城主 直虎」

アニメ「創聖のアクエリオン」「攻殻機動隊」シリーズなどの音楽も手掛けた方となっていますね。

そんな【奉祝曲 組曲 Ray of Water】は、全部で3楽章からなる楽曲です。 

第1楽章「海神」はオーケストラの演奏から構成された楽章。

第2楽章「虹のこども」はオーケストラとピアノの協奏となった楽章。

そして第3楽章「Journey to Harmony」が、オーケストラの伴奏による歌唱の楽章となっています。

今回本記事ではが歌唱した第3楽章だけではなく、組曲の全容について解説させて頂きましょう。

全3楽章からなる楽曲を徹底解説!

オーケストラ演奏による第1楽章「海神」

まず第1楽章となっている「海神」(かいしん)

この楽章は、オーケストラによる演奏のみのパートとなっていますね。

実際の式典では、陸海空三自衛隊合同音楽隊の演奏によって楽曲が披露されました。

曲のイントロは、ティンパニやシンバルの音が醸し出す荘厳な雰囲気で幕を開けます。

その直後、迫力のある金管楽器や優雅な弦楽器、ハープのサウンドが後を追うように展開。

曲題の通り、雄大な大海原や揺蕩う水の流れを思わせるような楽曲となっているのではないでしょうか。

約4分間の演奏となるこの第1楽章。

厳かな雰囲気の式典に華を添えるような、まさに祭典に相応しい演奏となったことでしょう。

ピアノ演奏による第2楽章「虹の子ども」

続いての第2楽章のタイトルは「虹のこども」

この楽章はオーケストラとピアノの協奏からなるパートとなっています。

今回の祭典でピアノを演奏したのは、日本が世界に誇るピアニスト辻井伸行

視覚障がい者であるにも関わらず、数々の国際コンクールで優勝した経験を持つピアニストですね。

繊細かつダイナミックな演奏が、日本をはじめとして世界中で高評価を得ている彼。

そんな彼のピアノは、まさしくこの曲を演奏するに相応しいサウンドとも言えるのではないかと思います。

オーケストラやクラシックのように、壮大で優雅な音楽が好き。

そんな方にとっては、この第2楽章は非常に聴きごたえのある楽章となっていることでしょう。

第2楽章の演奏時間は約3分半。

3つの楽章の中で一番演奏時間が短いですが、それを感じさせない素晴らしい楽曲となっています。

嵐の歌唱でも話題に!第3楽章「Journey to Harmony」

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