バンプの「乗車権」という名曲を知っていますか?

【BUMP OF CHICKEN/乗車権】歌詞に込められた深い意味を考察☆乗車券が表すものは何?!の画像

共感性の高い歌詞や、心に語りかけるようなボーカル、真似したくなるような演奏技術。

それがBUMP OF CHICKENの魅力ともいえるでしょう。

天体観測」や「カルマ」など、数多くの名曲をこの世に送り出してきた彼ら。

そんな彼らの隠れた名曲といえる一曲が今回紹介する「乗車権」です。

BUMP OF CHICKENは、基本的に明るくて希望に満ちた曲が多いのですが、この曲はそうではありません。

最初から最後まで、暗くて激しいサウンドが鳴り響きます。

そして、歌詞には皮肉な言葉不安を覚えるような言葉がたくさん並びます。

BUMP OF CHICKENにしてはちょっと珍しい楽曲といえるでしょう。

でもこの楽曲、実は聴けば聴くほど「奥が深い」と思える名曲なんです!

今回はそんな「乗車権」について詳しく紹介していきます。

アルバム「ユグドラシル」に収録されています!

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「乗車権」は、アルバムユグドラシル」に収録されている楽曲です。

「乗車権」の詳細については以下のような情報が公開されています。

「オンリー ロンリー グローリー」のカップリング曲を製作しなければならない状況で出来た曲だったが、主張が強くカップリング向きでないとしてアルバムへの収録となった。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ユグドラシル_(アルバム)

オンリー ロンリー グローリー」は「乗車権」とは違い、とても明るく爽やかな楽曲です。

「乗車権」とは真逆の特徴を持つ楽曲ともいえます。

「乗車権」はインパクトの強い楽曲でもあるので、確かにカップリング曲には向かないように思えますね。

ちなみに「ユグドラシル」では、「オンリー ロンリー グローリー」の次に「乗車権」が収録されているんです。

そのためアルバム収録曲を順番通りに聴いていくと、真逆の特徴を持つこの2曲の聴き比べができます。

「乗車権」には他にもたくさんの名曲が収録されているので、興味のある方はぜひアルバムを聴いてみてください。

"進路を決める時の焦り"を描いた歌詞がすごい!

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「乗車権」の歌詞には、意味深な言葉がたくさん登場します。

なので人によってさまざまな解釈ができる楽曲だといえるでしょう。

そこで、今回は筆者が感じた独自の解釈を交えながら、歌詞の内容を紹介していきますよ!

この楽曲のテーマは、進路ではないかと筆者は思っています。

生きていれば、いつかは進路を決めないといけない時がやってきます。

そんな時、不安になったり、何が正しい選択なのか分からなくなったことはありませんか?

この楽曲は、そのような焦りの気持ちを見事に表現している歌だと思います。

それでは、具体的な歌詞の解釈について詳しく見ていきましょう。

歌詞の意味を徹底解説!

夢の先に連れていってくれるバス

排気ガスを吐いて 腹ぺこのバスが来る
夢の先に連れてってくれんだ どうだろう
強く望む事を 書いた紙があれば
それがそのまま 乗車券として 
使えるらしい 使えるらしいんだ

出典: 乗車権/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央

この歌詞において、大きな鍵となっているのがバスです。

このバスは、夢の先に連れていってくれるといっていますね。

そして「その夢を叶えたい」と強く望めば、バスに乗ることができるようです。

つまり、乗車券=夢を叶えたいと強く望む気持ちを指しているのでしょう。

まるで、憧れの大学や企業に入るために必死に願う様子を描いているようにも感じられますね。

「どうだろう」という歌詞にも注目してみましょう。

この歌詞の主人公は、このバスに乗り込むべきかどうか迷っているようですね。

きっと迷いがないのであれば「どうだろう」という言葉は出てこないはずですから。

そのことを踏まえた上で、次の歌詞を見てみましょう。

とりあえずバスに乗り込もうと決めた主人公

我先に群がり 行列出来上がり
ぎらぎらの目 友達も皆 どうしよう
強く望む事か 適当でもいいか
取り敢えずは 乗車券の替わり

出典: 乗車権/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央

夢の先に連れて行ってくれるバスが、主人公の目の前にやってくるようです。

憧れの大学や企業に入ることができれば、安定した生活を得ることができる。

そんな未来を描いて夢見る人たちが、次々と押し寄せているのでしょう。

自分の友達も皆そのような夢を描いているのか、バスに群がっていきます。

ここで、この歌詞の主人公の気持ちに着目してみましょう。

このような光景を見た主人公は「とりあえず自分もこのバスに乗っておこう」と決めました。

しかし、本当にその夢を叶えたいという強い気持ちはないようです。

「この進路を選ぶのが良いって周りが言うからそうしよう」と思っているのでしょう。

こんな気持ちを学生時代に感じたことがある人、実はけっこう多いのではないでしょうか。

自分が本当にやりたいことがまだ分からない。

でも、とりあえず進路を決めろって言われたから皆と同じでいいや…みたいな。

この部分はそのような心情を表現しているようです。