大人になっても夢を見るのは素晴らしい

teto【夢見心地で】歌詞解釈!夢見る時代は過ぎた?そんなあなたに刺さる!輝く時間を再び手に入れようの画像

夢を見るのに遅すぎるなんてことはない。

teto『夢見心地で』は、そう言って再び輝くための勇気をくれます。

子供の頃は何も恐れず夢を追いかけていられた。

それはまだ世間の厳しさを知らなかったせいでもあるでしょう。

大人になるに従って、人は現実を生きるのに精一杯になります。

夢を見る余裕なんてない。

そもそも夢なんて持っても、どうせ叶わない。

そんなふうに諦めることばかり上手くなっていませんか?

無謀でも、周囲から馬鹿にされても、夢を持つということは子供の頃と変わらず素晴らしい。

この曲と共に、失われた輝きを取り戻しにいきましょう。

映画監督のフカツマサカズさんが出演

MVに登場するタクシー運転手は、映画監督のフカツマサカズさんが演じています。

フカツさん演じるタクシー運転手は、見るからに鬱屈した思いを抱えている様子です。

良いことなんて何もない日々の中、ついにストレスが爆発して……。

衝撃のラストシーンにも注目です。

若かった頃を思い出す

イントロをバックに、アップで映し出されるタクシー運転手の表情。

メガネの奥から覗く瞳は、なんだか疲れているように見えますね。

運転手はむっすりとした表情のまま、夜の街にタクシーを走らせます。

客の楽しそうな様子にイライラしたり、質の悪い客に絡まれてうんざりしたり……。

ストレスの多い日々を送っているようです。

またMVの途中で4人の若者の写真が映ります。

これは運転手の若い頃という設定なのでしょう。

写真の中心にいる男性がギターを持っているのが分かります。

運転手も若い頃は、バンドを組んで音楽活動をしていたのかもしれません。

写真を眺めているときの運転手は、少しだけ寂しそうな表情を浮かべているように見えますね。

衝撃のラストシーン

降りしきる雨の中に立って、空を見上げる運転手。

その後のシーンでは、運転手は車内に戻っていますが、随分と思いつめた表情をしています。

そして不意に眼鏡とイヤホンを取ったかと思うと、運転手は突然叫びながら激しく頭をハンドルにぶつけ……。

猛然とタクシーを走らせて運転手が向かった先は、tetoライブ会場。

運転手はタガが外れたように盛り上がり、ついには上半身裸になってステージに乱入します。

そうして散々騒いだ後に映されるのは、タクシーから降りて朝焼けを眺める運転手の後ろ姿。

表情を見ることはできませんが、その背中から漂う雰囲気は心なしかすっきりしているように感じます。

そうして曲が終わりMVも終了……と見せかけて、まだ続きがありました。

なんとラストシーンでは、運転手がモヒカン姿になって再登場。

相変わらずのむっすりとした表情と派手過ぎる髪型のギャップに、思わず笑ってしまった人も多いでしょう。

衝撃のラストではありましたが、運転手は輝きに向かって1歩踏み出すことができたようですね。

輝きはどこにある?

ここからは物悲しさと温かさを感じられる歌詞について解説していきます。

輝きとはどこにあるのか?

大人になったら手に入らないものなのか?

輝きの在り処(ありか)を教えてくれるような歌詞に、忘れかけていた夢が蘇ります。

輝きは自分を照らすためにある

街中のライトが消え始め、誰もが寝静まりゆく頃
哀愁を帯びたあの星は誰に見られずとも光っている

出典: 夢見心地で/作詞:小池貞利 作曲:小池貞利

街灯が消えた後も、夜空には無数の星が輝いている。

その星の輝きをわざわざ眺める人はいないかもしれません。

しかし誰かに見られなくても、星は輝き続けます。

星の光はどこか寂しげで、冷たい。

そんな「哀愁を帯びた」姿に、何か感じるものはありませんか?

寂しい光でも、誰にも見てもらえなくても、輝くことには必ず意味がある。

ここの歌詞で言いたいのは、そういうことなのではないかと思います。

輝きは誰かのためではなく、自分を照らすためにあるのかもしれませんね。

大人になったからこそ見つけられるもの

日が暮れたら間に合わなくなる、そう思っていた時もあった
それでも日が沈んでいくから出逢えたこともあった

出典: 夢見心地で/作詞:小池貞利 作曲:小池貞利