考えることをやめて仕事に追われる人々。
そんな中で今の世界が異常だと感じること。
それは時に他の人から「異常」だと烙印を押されてしまいます。
人の機微や心の動きを敏感に察知する「異常」な人。
一人だけ壁を作らずに生きていく厳しさを表現しています。
自分と向き合うことの大切さを説いています。
強烈なメッセージを込めたサビ
ここに自分がいること
生きさせて 息させて 遺棄させて
なんなら抱いてもいいから
狂わせて 狂わせて 狂ってたら
入場できない?むしろ割引けよ
出典: シンガーソングライター/作詞:大森靖子 作曲:大森靖子
「自分の居場所は自分で作るんだ!」
そんな大森さんの声が聞こえてくるような力強い歌詞です。
周りに流されて、なんとなく生きている。
思考停止して楽な方ばかりを選択する。
安易な言葉で一息つくのは、美しいとはいえないでしょう。
強烈な歌詞だからこそ、聴いたあとに何かが残ります。
強いメッセージ性を込めているのがわかります。
本当にあなたのことを歌ってますか?
お前に刺さる歌なんかは
絶対かきたくないんだ
人違いバラバラ殺歌
シンガーソングライター
出典: シンガーソングライター/作詞:大森靖子 作曲:大森靖子
共感。
これほど都合の良い言葉も現代で珍しいかもしれません。
なんとなく他人と当てはまる共通項を探して納得します。
しかし、人同士で共通項なんてあるに決まっています。
流行歌の主人公と、本当にあなたは「同じ」なの?
悲しいバラードを聞く人は、「悲しい感じ」に浸りたいだけでしょ?
勝手に拡大解釈せずに考えることがいかに重要か。
【シンガーソングライター】にはそんな意味も込められているのではないでしょうか。
耳障りはいいけれど
「なんとなく」でなんとかなる
human rights, beautiful, 目と鼻と口
台風一過の朝凪
死んでも良い幸せなんて せいぜいコンマ一秒
出典: シンガーソングライター/作詞:大森靖子 作曲:大森靖子
歌詞前半では散文的なアプローチが取られています。
どれもこれも、どこかで聞いたことがありそうなワード。
なんとなく美しいと思われるものを並べています。
仮に人権を守るのは大事という発想に至ったとします。
その中で、どれだけの人が実際に行動に移すでしょうか。
思い立った瞬間だけは昂る心。
しかし、時間が経つと思い立ったことすら忘れてしまいます。
なかなか考えをまとめることができずにいます。
でも、曖昧な言葉で煙に巻かれてなんとなく気持ちいいからいいよね!
そういった考える事をやめてしまう人への警鐘ではないでしょうか。
ルッキズムに支配される人々
選択肢なくて パパ活で整形
奴隷なの誤魔化してる
出典: シンガーソングライター/作詞:大森靖子 作曲:大森靖子
なんとなく生きてしまう人々。
それでも、なんとなく生きるのも楽ではありません。
美貌や特技などの一芸に秀でて人から認められる必要があります。
音楽や芸術は難しいし、特技なんて何もない。
そこで、お金をためて自分の顔を変えてしまいます。
美しさを手に入れたとしても、美人には美人のコンプレックスがあるでしょう。
結局、建設的な努力をせずに外側だけを変えても何も変わりません。
ルッキズムのいいなりになってしまうだけ。
気づかないふりをして、自分から逃げるような生き方を選びます。