ショッピングモールの歌姫・半崎美子とは?
シンガーと言えば、コンサートホールや野外フェスなどの会場で、大勢のファンの前で華々しく歌うものというイメージがあります。
デパートの屋上やショッピングモールなどの地方営業は「ドサ回り」とも呼ばれ、落ち目の芸能人がやることと嫌う人もいるようですね。
しかし、あえてそんな小さな舞台を選んだのが、シンガーソングライターの半崎美子です。
彼女は、自分の歌が最もフィットするのは、歌に興味のない人とも交流できるショッピングモールだと感じ、長年にわたって200以上の会場で歌ってきたそうです。
苦労人のシンガーだった!
半崎美子(はんざき・よしこ)シンガーソングライター
1980年12月13日生まれ 札幌大学中退
メジャーデビュー2017年
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%8A%E5%B4%8E%E7%BE%8E%E5%AD%90
半崎美子は19歳の時、歌手を目指して北海道から単身上京してきたそうです。
それからはバイトで生計を立てつつ、デモテープをレコード会社に送ったものの、さっぱり芽が出ませんでした。
実はその頃はピアノが弾けず、鼻歌で曲を作っていたそうですよ。
バイトはパン屋さんの住み込みだったそうで、残ったパンをもらえて助かっていたとか。
しかし、廃棄する残り物が無かったある晩、空腹のあまりつい売り物に手を出そうとしたところ、ねずみ取りに引っかかって退散したという逸話があります。
今では笑い話ですが、そんな苦労を重ねつつ、ショッピングモールで歌い続けていたのですね。
デビューは36歳の時
長い下積み時代を過ごした半崎美子は、2017年4月、遂にメジャーとして最初のミニアルバム「うた弁」をリリースします。なんと上京から17年も経ってからのデビューでした。
ショッピングモールのお客さんは、必ずしも音楽に興味がある人たちとは限りません。
17年間、そんな聴衆に向かってコツコツと歌い続けるのは大変なことだったのでは?と思いますが、彼女はそんな普通のお客さんたちと話をすることで、歌作りのインスピレーションを得ていたそうです。
病気と闘っている人、辛い不妊治療に耐えている人…。なかには、幼い子どもを事故で亡くしたご両親もいました。
そんな人々の気持ちに寄り添い、時には元気づけ、時には一緒に泣きながら作られているから、半崎美子の歌はたくさんの人に愛されているんですね。
あの人も絶賛しているって本当?
メジャーデビュー前からインディーズでCDを作り、ショッピングモールや小さな会場でライブを続けていた半崎美子。
事務所やレーベルに所属していなくても「知る人ぞ知る」歌手だったようです。
口コミで彼女の話を聞いた著名な業界人からも注目され、楽曲が全国放送のTV番組のエンディングテーマに採用されたり、さらに赤坂BLITZでのライブを3度も成功させたりと活躍の場を広げていきます。
笑福亭鶴瓶のラジオに出演した時は、2人で息の合ったトークを繰り広げました。
そして、今でもさまざまなメディアで語られているのが、かの桑田佳祐がラジオで彼女を絶賛した発言。
「日本のアニタ・ベイカー」とまで言って褒めたため、それ以来「桑田に認められた歌手」として知られるようになったのです。
買い物客が号泣する歌って、どんな感じ?
半崎美子が歌うと、たまたまショッピングモールで買い物をしていて居合わせたお客さんの中にも、思わず泣いてしまう人が多くいます。
人々の心を揺り動かす、彼女の歌を聴いてみましょう!
代表作はこちら!
メジャーデビューしてからの有名な楽曲には、NHKの「みんなのうた」で使われた「お弁当ばこのうた〜あなたへのお手紙〜」があります。
これは、お弁当と手紙が似ているというユニークな視点と、子どもにお弁当を作るお母さんの愛情が感じられるとして好評を得ました。
他には「サクラ~卒業できなかった君へ~」があります。
桜といえば旅立ちの象徴ですが、一緒に旅立てなかった人への想いを歌っており、泣かせる歌として評判を集めています。
両方ともミニアルバム「うた弁」に収録されているので、機会があったら聴いてみてくださいね。
動画もご紹介
半崎美子の歌は、やはりショッピングモールで歌っているところを聴きたいですよね。
そこで、丸の内の商業施設、KITTEで2017年12月に行われたミニライブの模様を映した動画をご紹介します。
少し長いのですが、半崎美子の決して上手とは言えないMCが微笑ましい映像です。