人生とは、孤独なもの
何を手に入れても、誰と出会っても、何を成しえても、人は一人で死んでいく。
それなのに人は生きていかないといけない。
そんな根本的な「孤独」を歌った歌なのでしょうか。
この歌でたどり着きたかった「遠い場所」とは。
色々な解釈がある歌だと思います。
自分だけの解釈をしたくなる歌だとも思います。
悲しみ果てしなく、風は夜毎冷たく
人は去り、人は来る。
どんな人の人生だってきっとそんな一期一会からできています。
そして人生には道標(みちしるべ)はありません。
それを旅に例えるのなら、どれだけ孤独で不安な旅でしょうか。
それでも歩いていかないといけないのが人生なのです。
孤独に打ちひしがれてでも目指す場所とは
では、この曲でたどり着きたいと思っている「場所」とは一体どこなのでしょうか。
明言はされていませんが、そのヒントとなるのがこの曲の題名「家路」なのではないでしょうか。
冷たい風が吹きすさぶ、道標もない道を歩いて目指すのは、「家」。
それは「場所」自体を指すのかもしれないし、「帰る場所」と取ることもできるでしょう。
どれだけ寂しい旅でも、「帰る場所」があれば歩いて行ける。
「帰る場所」があると思えることがどれだけ安らかな気持ちにしてくれるのかを歌っていると感じました。
また、「場所」だけでなく、人にとってはそれは「会いたい人」「両親」「伴侶」を指すかもしれない。
石のように、忘れたくてもごろごろとした違和感や重さ、冷たさを心に感じさせる「孤独」。
「孤独」は決して消えることはないけれど、帰るべき場所、帰るべき人がいることであとひと踏ん張りできるはず。
どれだけ辛くてもあなたにとっての「大切な存在」を忘れるな、と歌う1曲なのです。
この歌は孤独に押しつぶされそうな人への応援歌
暗い歌詞が続くこの歌。
軽く聞き流すだけだと暗い歌に聞こえるかもしれません。
だけど根底にあるのは「孤独に押しつぶされそうな人を応援したい」という気持ち。
自分は孤独だ、一人ぼっちだと思ってる人へ伝えたいこと。
それは誰もが孤独であること、そしてどれだけ孤独でも自分を待っていてくれる場所や人があることに気づかせてくれる歌なのです。
実際、Twitterにはこの歌に元気をもらったというつぶやきが。
1980年に発売されたこの歌は、2017年の今でもたくさんの「誰か」を励まし続けているのです。
ap bank fesで桜井和寿とセッション
2005年に開催された桜井和寿らが開催する「ap bank fes '05」では、浜田省吾が大トリとして出演しました。
そして「マイホームタウン」「Thank you」「家路」の3曲を披露しました。
動画サイトで「家路」の映像を確認すると、桜井が顔をくしゃくしゃにしながら共に歌う姿が確認できました。
そして、その後Mr.childrenの「HERO」を歌う場面では、桜井は人目もはばからず号泣したのです。
桜井の憧れの人、ハマショー
中学生の時に浜田省吾の真似をして歌っていた自分を思い出し、「一つに繋がった」その瞬間に感極まったのです。
このフェスにはMr.childrenのファンを公言しているスキマスイッチも出演しており、音楽で繋がること、それが繰り返されていくことに想いが溢れてしまったようですね。