こちらも配信限定でリリースされたシングル曲です。
タイトルの「同じ」は「おんなじ」と読みます。
ファンには人気の高い2007年リリースのシングル「大阪LOVER」のその後が歌われている本作。
当時は大阪に馴染めず遠距離恋愛に不安を覚えていた主人公も、こちらではすっかり関西人です。
トラック8:「九州をどこまでも -TDQ VERSION-」
「九州新幹線」とのタイアップにより生まれた本作。
アップテンポで刻まれるビートにより、アルバム中盤を過ぎたあたりで改めて気分が高まります。
歌詞の中に登場するのは「博多」から「鹿児島中央」までの、九州新幹線の駅名です。
畳みかけられる駅名のフレーズはまるでラップ。
それを盛り上げる「オイサオイサ」や「エンヤエンヤ」というような掛け声も聞くことが出来ます。
「トンネル」「終点」などの言葉によって描かれる景色や物語は、九州地方の人にとって特別なものに感じられるはずです。
収録曲をチェック(トラック9~13)
トラック9:「堕ちちゃえ」
アルバムの後半に差し掛かり、少しセンチメンタルな雰囲気を持った楽曲が登場します。
男女の別れのシーンにて、彼のことを想うあまりについ嫌な女になってしまう主人公。
そんな自分にまた嫌気が差し、そこでまた改めて自分自身の想いの深さを知ります。
やっぱり、本作のような「恋に悩む女性」を描いた楽曲はドリカムらしいもの。
こちらでもサックスのフレーズが導入されていて、前述の「秘密」と対になった楽曲とも捉えることが出来ます。
トラック10:「普通の今夜のことを -let tonight be forever remembered-」
切ない雰囲気を持った楽曲。
三浦大知さんへ提供された作品のセルフカバーとなっています。
メロディラインが複雑で、技巧派ボーカリストが歌いこなすために作られたような風格があります。
歌詞で伝えられているのは、どんなものよりも「普通の今夜」が大切なんだ、というメッセージです。
トラック11:「愛しのライリー -TDQ VERSION-」
アニメーション映画「インサイド・ヘッド」の主題歌として書き下ろされた本作。
タイトルにある「ライリー」とはアニメの主人公の名前です。
女の子の成長と経験を後押しするような歌詞は、現在の彼らだからこそ歌える内容。
サビでの転調が印象的です。
トラック12:「あなたのように」
アルバムの実質的なラストソングは、かんぽ生命のキャンペーンソングにもなったシングル曲です。
タイトルの「あなた」が一体誰なのか、ということについては不明ですが、歌詞の内容から両親のことを連想できます。
やっぱりどこの家庭でもお父さんは「頑固」で、お母さんは「働き者」なのかもしれません。
これまでにも「晴れたらいいね」などで家族愛を歌ってきた彼らですが、本作はそれよりもさらに感動的な仕上がりとなっています。
トラック13:「THE DREAM QUEST -OVERTURE-」
エピローグとして、ボーカルの無い本作によってアルバムは締めくくられます。
「その日は必ず来る」をイメージしたトラックを背景に、エレキギターのサウンドが伸びやかに響きます。
アルバムリリース後のツアーについて
本アルバムリリース後にはいつものごとく全国ツアーが行われました。
そこでは、アルバムジャケットに登場する十二使徒をあしらったツアーグッズも販売されています。
ツアーでのセットリストは大きく分けて「前半」と「後半」の二部構成。
前半にはこれまでのヒット曲、そして後半に「THE DREAM QUEST」の楽曲がアルバム収録順に演奏されています。
音楽配信が一般化してきた現在において、CDという形態でリリースされた本作。
そこに収録された楽曲の「曲順」とそれに込めた想いを尊重したい、というお二人の意向が反映されているようです。
会場では「九州をどこまでも」の掛け声もみんなで合唱しています。
また、階層構造になった舞台装置も素晴らしいです。
気になった方は是非ツアー映像もチェックしてみて下さい。