長渕剛「とんぼ」とは?

ミリオンセラーの名曲

長渕剛の「とんぼ」は、1988年に発売された20枚目のシングルで、TBSで放送された長渕さんご自身で主演を務めたドラマ主題歌となった曲でもあり、この曲はミリオンセラーを記録しました。

そして、今では上京する人、上京した人たちへの応援歌としても歌われることが多いそうです。

そして、長渕さんはドラマ「とんぼ」の主人公・小川英二を演じました。

この曲はこのドラマにあわせて作られているということもあって、この「とんぼ」という曲は英二の心情を強く表している歌ともいえます。

さらに小川英二と言う役名で後に「英二」シリーズで「しゃぼん玉」などのドラマにも放送され、ドラマだけでなく、映画にもなるほど当時若者から人気を博しました。

もちろん、主人公=長渕さんなので、長渕さんご自身の心情を歌った部分もあるのですが、ここではこの「とんぼ」という歌の歌詞の意味をこれから深く読み解いていきましょう。

「とんぼ」の歌詞に込められた想いとは?

「とんぼ」は、地方から東京に憧れて上京してきた若者達の挫折と苦悩を歌い上げた楽曲で、幸せをとんぼに例え、手の届かないものとして歌い上げています

長渕さん自身も、故郷の鹿児島から一流の音楽家を目指し、福岡から東京に上京してきた時に、芸能界、音楽界という世界を経験し、さまざまな挫折や苦悩、そして不条理さも覚えていました。

その時味わった挫折を長渕さんはおそらくドラマ「とんぼ」の主人公英二の心情に乗せて、ご自身のこういった若い頃の経験もこの歌詞に込めたのではないでしょうか。

そんな、切実な想いを綴った歌だからこそ、この名曲は生まれたのかもしれません。

上京するときには、「もう故郷に戻れない」そういう覚悟があった

死にたいくらいに憧れた花の都大東京
薄っぺらのボストンバッグ北へ北へ向かった

出典: とんぼ/作詞:長渕剛 作曲:長渕剛

「とんぼ」の歌詞の中にある「北へ北へ」という部分は、故郷を離れて田舎から東京に向かうドラマ「とんぼ」の中に出てくる長渕剛さん本人が演じた主人公・英二の劇中での様子が描かれています。

そして、との時薄っぺらなボストンバッグしか持っていなかった状況からみても、英二は決して故郷にはもう帰らない覚悟で、東京に向かっていることを表しています。

ですが、それまでずっと憧れていた東京に行けるという期待と不安が入り混じった気持ちも歌詞から読み取ることができる。

そして、それと同時に、東京に行くという決意ともう帰れないんだという寂しさ・そして心細さがこの歌から読み解くことができて、もう戻れる場所はないという半ば追い込まれた心境のように感じていたはずです。

俺は俺であり続けたいとは、上京して自分自身を見失いたくないという心の声?

コツコツとアスファルトに刻む
足音を踏みしめるたびに
俺は俺であり続けたいそう願った

出典: とんぼ/作詞:長渕剛 作曲:長渕剛

そういった東京に行くという決意ともう帰れないんだという寂しさ・そして心細さがこの歌から読み解くことが出来ます。

そして、いざ東京へ行ったところで、この「俺は俺であり続けたい」という歌詞から、自分というものを保つのに必死になってしまう余裕の無さや、行きていくのに必死になってしまい、これまでの自分自身を失ってしまうのではないかという漠然とした不安にかられた様子が歌われているのです。

上京する前に描いていた憧れの東京都は現実には存在すらしておらず、ただ毎日現実と向き合う日々で、思うようにはならないこと、挫折と後悔の連続だったのかもしれません。

「幸せのとんぼ」とは、主人公・英二が上京前に描いていた理想の東京だった?

あぁ幸せのとんぼよ何処へ
お前は何処へ飛んでゆく
あぁ幸せのとんぼがほら
舌を出して笑ってらぁ

出典: とんぼ/作詞:長渕剛 作曲:長渕剛

そして、サビの「しあわせのとんぼ」とは、故郷にいるときに頭の中に描いていた英二の理想の東京でした。

そしてそれは長渕さんご本人も同じで、英二の心境と重なる部分があったのです。

ですが、幸せのとんぼは、あくまでも理想であり幻想で、現実の世界にはに存在すらしておらず、その虚無感をとんぼが飛んでいく姿に例えて歌っているのです。

現実はあくまでも残酷で厳しいものだったとそのような意味もこもっています。

この部分の歌の歌詞自体はとてもネガティブなのですが、その切ない挫折や後悔、虚無的な心情は人々からの共感を得て、熱いメロディーと共にこの曲を聴いた人の心に突き刺さりました。

「とんぼ」で長渕さんが伝えたかった本当の想いとは?