KANA-BOONとのスプリットシングル?「ナナヒツジ」
今回紹介するシナリオアートの「ナナヒツジ」という曲は、2015年11月11日にKANA-BOONの「talking」とのスプリットシングルとしてリリースされました。
この2組は、TVアニメ『すべてがFになる THE PERFECT INSIDER』のタイアップとしてOP曲に「talking」、ED曲に「ナナヒツジ」がそれぞれに選ばれたことをきっかけに、今回の共演を果たしています。
またこの2組は2012年に行われた「キューン20イヤーズオーディション」からの仲で、単に同じアニメのタイアップに選ばれた関係ではなく、同じオーディションを戦った戦友としての一面も伺わせています。
7拍子で魅せる幻想的な世界観
曲を印象付けるギターフレーズと、それに呼応するようにうごめくベースラインが耳を引くイントロ。
そこから7拍子で曲が展開されていく「ナナヒツジ」ですが、サビではお馴染みの4拍子に戻ります。
この拍子の切り替えが絶妙に効いていて、サビで聴ける疾走感をさらに後押ししています!
7拍子を基調に作られたこの曲ですが、どうやらそれにも意図があるようです。
シナリオアートのメンバーであるハヤシコウスケは、原作を読んだ上で制作にのぞみ、『すべてがFになる』の登場人物である真賀田四季の「7は孤独な数字」という台詞に感銘を受けて7拍子にしたと話している。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/Talking/ナナヒツジ
上記はWikipediaに掲載されているものですが、原作から得たインスピレーションを元に作詞、作曲が行われたようですね。
原作の台詞から、7拍子の曲にしようという発想はユニークですが、メロディを乗せるのは難しかったのではないでしょうか?
それでも違和感なく曲が成立しているのは流石と言わざるを得ませんね。
そして男女のツインヴォーカルというのも、シナリオアートの魅力の一つでしょう!
変則的なリズムを聴かせるこの曲で、ヴォーカルとドラムを見事に両立させるハットリクミコのプレイには、ただただ驚かされますね。
共通の世界観を演出するPV
「talking」と「ナナヒツジ」はスプリットシングルになっているだけではなく、MVの世界観も共通したものになっています。
2つのMVを手掛けたのは多田卓也監督。
内容はクローンの実験体として使われてしまう一人の女と、その父親と思われる博士の運命を描いた物語になっています。
物語の後半が描かれる「ナナヒツジ」のMVでは、クローンとして多くの分身を持った娘が、実験に反発したことで頭を羊に変えられてしまった父を探しに行く描写が見られます。
また「talking」のMVでは、KANA-BOONの演奏する様子を眺めるシナリオアートの3人が登場します!
2つのMVを通して、至る所でリンクする部分があり、楽しめる内容になっていますよ!
「ナナヒツジ」の歌詞を紹介
7は孤独な数字
割り切れない感情
もどかしいほどに
堂々巡りの
問題を抱え
無機質な部屋で
孤独777
計算をしている
孤独777
出典: ナナヒツジ/作詞:ハヤシコウスケ 作曲:シナリオアート
まずは1番Aメロの歌詞から見ていきましょう。
世の中に対して疑問は持っているけど、そういう自分に孤独を感じてしまう。
そんな葛藤が描かれています。
7は幸運を表す数字です。
でも、それは他の数字と違うということ。
7は孤独な数字なんですね。
その他大勢と同じことをしていては、幸運は掴み取れないとでもいっているようですね。
それが常識だから
みんなみんなそうやってさ
わかったような顔でさ
常識の奴隷にされて
壊れてゆくのかい?
出典: ナナヒツジ/作詞:ハヤシコウスケ 作曲:シナリオアート