Bメロでは、Aメロで感じていた世の中への疑問の内容が描かれます。
「それが常識だから」
それだけの理由で、なんの疑問も持たずにそれに従っていく。
そもそもそれが常識である理由すら考えていないのではないでしょうか?
弱者の発明
正解は
いつだって
曖昧な声で
掻き消されていく
繊細な感性
正義は
いつだって
多数決の方で
淘汰されていく
弱者の発明
出典: ナナヒツジ/作詞:ハヤシコウスケ 作曲:シナリオアート
そしてサビの歌詞へと繋がります。
正解だと思うことを主張するより、曖昧に濁していたほうが衝突は避けられます。
本当に正しいと思うことよりも、「みんなが言ってる」ことに従う方が安全です。
これは一歩踏み出す勇気のない人が、自分の身を守るための方法。
それを「弱者の発明」と揶揄しています。
ワルツとロンド
変則なワルツで
踊るマイノリティ
変調なロンドで
踊るマジョリティ
出典: ナナヒツジ/作詞:ハヤシコウスケ 作曲:シナリオアート
少し場面は飛びますが、Cメロで見られるこの印象的なフレーズ。
ワルツは社交ダンスでも見られるように、2人などの少人数で踊ります。
ロンドは多くの踊り手が円になって踊る様子を表します。
この様子をマイノリティ(少数派)とマジョリティ(多数派)に見立てて表現しているのでしょう。
なんとも秀逸な表現ですね。
羊の群れを抜け出せ!
正解は
いつだって
きみが決めるんだ
塗りつぶしていけ
惰性のルール
「だれだって 同じだって」
羊飼いは言った
抜け出さなきゃね
相対的価値を
出典: ナナヒツジ/作詞:ハヤシコウスケ 作曲:シナリオアート
続いて最後のサビを見ていきましょう。
「弱者の発明」を歌っていた1番のサビに対し、一歩踏み出すための背中を押すような歌詞になっています。
多数決で決められた惰性のルールなんて、塗りつぶしてしまえばいい。
みんなが言ってるからではなく、自分の思う正解を追いかけるべきですよね。
羊飼いという言葉が出てきますが、みんな周りに同調して、衝突を避けて生きる姿は、飼いならされた羊の群れを連想させます。
そんな相対的価値、すなわち人と比べることでしか価値を見出せない状態を抜け出さないといけないと歌われています。
人と同じじゃなくていい
ハグレヒツジよ
未来を変えてゆけ
出典: ナナヒツジ/作詞:ハヤシコウスケ 作曲:シナリオアート
そして曲の最後を締めくくるこの歌詞。
周りに同調する羊の群れを抜け出した「ハグレヒツジ」。
彼は7という数字と同じように、孤独になることを選んだ「ナナヒツジ」なのですね。
自分の思う正解に突き進むその姿には、未来を変える力をも感じさせられますね。
シンプルながら、曲の大切な部分を物語る締めくくりになっています。
音楽と映像作品
「ナナヒツジ」は「すべてがFになる」の原作を元に書かれた作品ですが、KANA-BOONの「talking」も、アニメの内容に通じる歌詞になっていると語られています。
2つの歌詞自体は全く違う内容ですが、同じアニメからインスピレーションを得ていることを考えると、リンクする部分も出てくるのではないでしょうか?
気になる人はアニメをチェックしてみても面白いかもしれませんね!
同じ作品から生まれたスプリットシングルに、共通の世界観を持つPV。
こうした興味深い試みが、今後も増えていくといいですね。
それぐらい、音楽と映像作品のシナジーには、計り知れない可能性を感じさせられます!
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