『Wonder Palette』とは
アルバム「white noise」収録曲
『Wonder Palette』は、2016年9月リリースの3枚目のアルバム「white noise」の収録曲です。
このアルバムは、全10曲で編成されており『Wonder Palette』は2曲目に収録されています。
また他には、アニメ「91Days」の主題歌にもなったシングル「signal」や「罪の宝石」などが収録。
ジャケットは白を基調とした、なんとも幻想的なデザインが施されています。
タイトルの『Wonder Palette』の”Palette”をイメージした色彩がとても美しいですね。
また、このアルバムをリリースするにあたりライナーノーツ企画として、女優の広瀬アリスさんや漫画家の石田スイさん、Aimerさんなど多方面からのコメントが公開されました。
ライナーノーツとは、音楽CDのジャケットや冊子等に書かれる解説文のことです。
たくさんの人々から愛されるTKさんだからこそ出来た企画ですよね!
凛として時雨のボーカル担当として活躍しているTKさんですが、そんなTKさんの魅力や世界観がぎゅっと詰まったアルバムになっています。
歌詞
『Wonder Palette』は、前作から同様楽曲の一人称である”僕”のノスタルジアがテーマとなっている曲です。
ノスタルジアとは、過去を懐かしんだり故郷を懐かしんだりする心情のことです。
それでは、この”ノスタルジア”を意識しつつ実際の歌詞の内容をご紹介していきましょう!
「あの日の足跡」
数えきれない程の季節を
追いかけて追い越してしまった
この道のどこか奥に
残しておいたあの日の足跡
出典: Wonder Palette/作詞:TK 作曲:TK
冒頭の歌詞です。
最初からまさに”ノスタルジア”感のある歌詞ですね。
「数えきれない程の季節」とは、何回もの四季を繰り返しているという意味です。
何年も月日が経っているということですね。
そして今の自分の人生を「道」に例えて、過去の自分を振り返っています。
「この道のどこか奥に」という歌詞からも、過去の自分は、とても遠い場所にいるのだろうということがわかります。
「残しておいたあの日の足跡」とは、一体どのようなものだったのでしょうか?
「僕は消えた」
僕は消えた いつからだろう
僕が見える いつまでだろう
出典: Wonder Palette/作詞:TK 作曲:TK
過去を振り返り昔の自分を思い返した時、あの頃は希望に満ちていた自分がいました。
きっと何にだってなれる!
きっと何だって出来る!
そう信じて疑わず目を輝かせていた、あの頃の自分。
しかし月日が過ぎていき、大人になるにつれて次第に薄れていく希望や期待感。
あの頃の”僕”は消えてしまったのか?
それは一体いつからだったのだろうと思い返しています。
「薄められたこの感受性」
大人になって行く季節が 現実を僕に混ぜ合わせて
薄められたこの感受性
あの日の君は覗けないけど
出典: Wonder Palette/作詞:TK 作曲:TK
月日だけが無情にも経ち、やがて”僕”は大人になります。
厳しい「現実」とあの頃の希望が、”僕”を濁ったものへと変えていく。
あの頃の自分は、こんな大人になるなんて思いもしなかっただろう。
大人になることで知りたくなかった社会の厳しさが無情にも”僕”を襲います。
どうして大人になると夢や希望が薄れていってしまうのでしょうか・・・。
「世界が終っても奪われたくはないんだ」
残された僅かな輝きと創造力を
世界が終っても奪われたくはないんだ
Wonder Future Wonder Palette
出典: Wonder Palette/作詞:TK 作曲:TK
”僕”の中に残る僅かな希望や期待感、創造力。
薄れていくものだとしても、無くしたくはないという強い意志が感じられます。
アーティストとして、絶対必須な創造力という才能。
これはTKさんのリアルな心情なのかもしれません。
絶対に何があっても「世界が終っても」誰にも奪われたくはないものなのです。