椎名林檎のシングル「カーネーション」の歌詞を検索！動画検索回数ランキングは？

椎名林檎の「カーネーション」の歌詞を紐解く前に、先ずYouTube公式チャンネルから配信されているMVを見てみましょう。

「カーネーション」はNHK朝の連続ドラマ小説「カーネーション」の主題歌として、毎朝テレビから流れていました。

2011年下半期に放送されたドラマです。NHK朝の連続ドラマ小説は今なお高い人気を誇っていて、「カーネーション」は脚本:渡辺あや、主演:尾野真千子で大正時代の大阪を表現したドラマでした。

このテレビドラマの内容と「カーネーション」の歌詞は大いにリンクしています。

それはまるで椎名林檎が小篠綾子の生涯を知っていたかのような歌詞なのです。

TVドラマ「カーネーション」は大正～昭和、戦後にかけての話です。

世界的服飾デザイナーの「コシノ3姉妹」の母「小篠綾子」の生涯を描いたドラマで、

今よりも恋愛に寛容な時代の話です。

自由に時代を泳いだ女性の物語なので、尾野真千子さんの自由な演技も見ものとなりました。しかし、一方で、椎名林檎の主題歌がドラマの背景に合っていない言うことが不評でとNHKにクレームが来るほどでした。

ではなぜドラマファンから不評を買ったのでしょうか？歌詞を紐解いて見てみましょう。

言葉巧みに花を例えている印象を強く受けます。

見方を変えるとわかりにくく花を表現しています。

これがカーネーションのことを歌っているようにはとても思えませんが、

”本当に欲しいもの等 唯一つ、唯一つだけ”

この最後の一小節に花の気持ちを女性の気持ちに置き換えて歌っているように思えます。

唯一つだけ欲しいものはなんなのでしょうか？

突然ですがカーネーションの花言葉をご存知ですか？

カーネーションの花言葉は「無垢の愛」です。

TVドラマ「カーネーション」は服に人生をかけた女性の物語、全ての愛情を服に捧げた話です。

それを踏まえてもう一度冒頭の歌詞を見てみましょう。

”小さく丸めた躯は今 かなしみ隠し震えて 命を表しているのね”

花の生命を女性の生命と合わせて唄われているように聴こえませんか？

時代背景から、大正時代の女性は非常に蔑視されていました。

花の命のように耐え忍んで、命を燃やしているのです。と、そんな風に聴こえます。

非常に甘美に聴こえますが、同時に危うく脆い愛情があるようにも聴こえます。

それはまさに「無垢の愛情」。

最後の一小節で”唯一つだけ欲しいもの”とは無条件に愛してくれる愛情なのでしょうね。

椎名林檎の歌詞にしては非常に短く、しかも淡々とした単語が並べられている印象を受けませんか？

これには実はもっと深い理由があるのです。

椎名林檎の「カーネーション」のMVは公式チャンネルから配信されています。

再生回数は264万回を超えています。（2017年9月調べ）

歌詞は先程紐解いた通りで、無垢の愛情を欲しがる女性を花に例えて唄っています。

こちらはライブ映像からショートバージョンで配信されています。

さて、見比べていただけましたか？

ライブバージョンのMVは全編英語詞です。

まるでJAZZのナンバーですね。

日本語詞がなぜ短いのか、なぜ淡々と唄われているのか、これで理由がわかったのではないでしょうか？

椎名林檎は「カーネーション」を英語詞で作詞して、日本語に直したのではないでしょうか？

MVを見ていると初めから英語詞で歌えるように作詞したようにしか思えないのです。

だから短く、淡々とした歌詞になっているのでは？と推察します。

ものすごく奥の深い楽曲なのです。

このナンバーがフルで聴けるのはライブDVDのみ。

もともとジャジーなナンバーの多い彼女の生誕35周年ライブのDVDに収録されています。