麻天狼の優勝記念『The Champion』の歌詞に迫る!
今回ご紹介する曲は「ヒプノシスマイク」から、2019年2月27日リリースの『The Champion』です。
この曲を歌うのはもちろん、2018年のバトルシーズンを制したシンジュク・ディビジョン代表「麻天狼」!
優勝記念の楽曲にふさわしく、HIP HOP界の重鎮「Zeebra」が歌詞を書き下ろしています。
曲名の通り「チャンピオン」となった麻天狼、果たしてどんな心境で次のシーズンに向かっているのでしょうか。
これまでの経緯やキャラクター詳細につきましては、ヒプノシスマイク公式サイトをご覧ください。
男性声優キャララップバトル『ヒプノシスマイク』オフィシャルサイト
「ヒプノシスマイク」公式サイト。男性声優キャラによるラップバトルプロジェクト始動!
リリックビデオタイプのMVをチェック!
「王座」に深く腰掛けるill-DOCこと神宮寺 寂雷(じんぐうじ じゃくらい)と彼に寄り添う一二三、独歩の二人。
次のバトルシーズンが終了を迎えたとき、再びこの光景を見ることができるのでしょうか。
寂雷の笑みは余裕?ハッタリ?それとも生まれつき?!
名前ぐらい知っているだろう?
ヨコハマ・ディビジョン代表「MAD TRIGGER CREW」に勝利した麻天狼。
まずはチャンピオンの余裕を見せつけます。
名が知れていても自己紹介の礼儀は欠かさない
これがシンジュク・ディビジョン 麻天狼
MC.GIGOLO
俺がDOPPO
ill-DOC
Let’s go
出典: The Champion/作詞: Zeebra 作曲:理貴,Zeebra
ラップには欠かせない自己紹介パートです。
バトルシーズン優勝チームとして、堂々たるレベゼン。
わざわざ個別にアピールを添えず、MCネームだけをシンプルに並べていきます。
バトルの頂点に立った麻天狼にとって、小難しい自己紹介は不要なのです。
「説明しなくても分かっているだろう?」
寂雷の澄んだ声が聞こえてきそうですね。
激しいリリックでぶつかりあったライバルたちの脳内には、三人のMCネームが嫌という程刻み込まれたことでしょう。
血の気が多いライバルたちにとっては、いちいち説明される方が癇に障るかもしれません。
このパートのリリックだけで、チャンピオン「麻天狼」の余裕がうかがえます。
勝利は約束されていた?
俺らがナンバーワン
Yes we a di champion
When we go rap-pap-pan
聴いたら皆 Jump around
出典: The Champion/作詞: Zeebra 作曲理貴,Zeebra
四つのディビジョン、四つのチームの頂点となった麻天狼。
その立場を、聴く者に今一度知らしめているような印象です。
championの前置詞には「the」ではなく「di」が用いられているのが気になりますね。
「the」であればチャンピオンという単語を強調し「俺たちはチャンピオンなんだぜ」といった意味になるでしょう。
一方「di」はイタリア語で使われる前置詞で、その後に続く単語によって出身や所有などの意味を持ちます。
「チャンピオンになった」という結果を歌いたいなら「the」で表現できるはずです。
しかし、わざわざ「di」を用いたということは、次のような意味にとらえることができます。
- 生まれながらにチャンピオン
- チャンピオンになる運命だった
つまり、偶然や結果ではなく必然だと歌っているのではないでしょうか。
俺らがナンバーワン
Yes we a di champion
When we go rap-pap-pan
聴いたら皆 Jump around
出典: The Champion/作詞: Zeebra 作曲:理貴,Zeebra
同じ歌詞がもうひと回し。
「pap」や「pan」はスラングとして、あるいは英語以外の言語として解釈することで複数の考察ができます。
「pap」はスラングでpost a picture、画像を投稿しろという意味です。
つまり、麻天狼がマイクを掴めばその画像が拡散し、あっという間に話題になるということでしょうか。
「pan」はフライパンで潰したような平らな顔の人を意味するスラング用語であり、ギリシア語では「全部」という意味があります。
顔の印象が薄くてもラップで人々を巻き込んでいく力がある、という解釈ができます。
もしくは、麻天狼の噂は世界中を席巻するという意味にもとらえられますね。
麻天狼がマイクを掴んだ瞬間から、チャンピオンになる筋書きができていた。
こんなふうに読み取れました。