一二三の店からお酒が消える危機
まずはMC.GIGOLOこと伊弉冉 一二三(いざなみ ひふみ)のリリックパートです。
俺ら三人で麻天狼!
俺らがナンバーワンラッパー
そうシンジュクがナンバーワンラッパー
出典: The Champion/作詞: Zeebra 作曲:理貴,Zeebra
このパートでは、麻天狼というチームではなく三人それぞれがチャンピオンなのだと歌います。
誰かひとりの才能が突出しているわけではなく、三人全員のレベルが高いということです。
また、ディビジョン名を挙げていることから、自分たちが所属するシンジュク・ディビジョンを誇りに思っていることもうかがえます。
麻天狼はシンジュク・ディビジョンの代表、複数あるチームの頂点です。
麻天狼がチャンピオン=シンジュク・ディビジョンがチャンピオン。
だからシンジュクというディビジョンをあげて祝おうぜ!という意味ではないでしょうか。
今晩は ガンガン Turn up
目の前には どデカイ シャンパンタワー
出典: The Champion/作詞: Zeebra 作曲:理貴,Zeebra
勝利を祝う席には次々にお酒が運ばれます。
もちろんそれは、ホストとして働く一二三の代名詞「シャンパン」です。
客の注文で提供するのとは比較にならない高さまでグラスが重ねられているのでしょう。
そのひとつひとつが、これまでの一二三の歴史であり、麻天狼の歴史であり、重ねてきた勝利の数なのかもしれません。
高くなればなるほど、王座が揺るぎのないものになるはずです。
勝ち続ければ祝宴は続く
今日は祝杯 朝まで High
Party all night
祝杯 終わる事ない祝勝会
祝杯 さあ全部飲み尽くせ
店の酒飲み尽くせ
出典: The Champion/作詞: Zeebra 作曲:理貴,Zeebra
祝宴は一晩中続きそうですね。いくら飲んでもテンションは決して下げません。
夜が終わればお祝いは終わりと思いきや、どうやらいつまでも続くようです。
つまり、これから先の勝利を確信しているのではないでしょうか。
勝ち続けるから祝い続ける。負けないから終わらない。
高く積み上げたシャンパングラスが空っぽになっても、次なるシャンパンタワーが運ばれてくるのでしょう。
更に高く重ねられているかもしれません。
麻天狼の三人と、店の人と客と、そしてシンジュクの数多のラッパーたちが集う酒宴。
いつまでも終わるなよという一二三の願いも感じます。
俺たちはこんなもんじゃない
GIGOLOのリリックが続きます。
これまでのバトルを振り返るような言葉が散見されるパートです。
やっと手が届いた
ついに立ったディビジョンの頂点
俺らなら当たり前だ当然
出典: The Champion/作詞: Zeebra 作曲:理貴,Zeebra
ヒプノシスマイクの世界では、全てのラッパーがディビジョンラップバトルのトップを目指します。
自分たちの実力を持ってすればトップなんて容易い、といった印象を受ける歌詞ですが実際一二三はどう思っているのでしょうか。
彼の本心は「ついに」という言葉に凝縮されているように感じます。
シンジュク・ディビジョン内でのバトル、ディビジョン対抗のバトル。
それら全てが生易しいものではなく、苦しみ、痛めつけられながらやっと勝利を手にしたのです。
「勝って当然」と歌いながらも「そこそこしんどかったけどね!」という本音が少し、顔を出しています。