(錦戸)愛してるという…そんな言葉
出典: I to U/作詞:藤田大吾 作曲:藤田大吾
そして締めはセクシーで甘く、少し掠れた歌声が特徴の錦戸亮さんです。
このパートでは“愛してるという”というフレーズが3回繰り返されます。
この繰り返しによって、相手のことを本当に大切に想っていることが色濃く伝わってきます。
「別れの時」を描いた切ない描写
(大倉)包み隠さないような 光が宿る君の瞳は
僕に勇気を与えてくれていたのに
出典: I to U/作詞:藤田大吾 作曲:藤田大吾
このパートからは「二人が別れることになった背景」が描き出されていきます。
この出だしを担当しているのは、甘く温もりのある低音ボイスが特徴の大倉忠義さん。
ハモりパートでは主メロのオクターブ下を担当する彼ですが、少し高めのメロディーを甘く切なく歌い上げています。
恋人の容姿が分かる唯一の歌詞
「I to U」の中で恋人の容姿を鮮明に描写しているフレーズは、大倉さんが担当するこの部分のみ。
ここでは“包み隠さないような光が宿る君の瞳”という例え方がされています。
これは“全てをさらけ出すような正直な性格”を表していると推測できます。
きっとこの女性は嘘や隠し事をしないような、素直な人だったのでしょう。
そして最後は“僕に勇気をくれていたのに”というフレーズで“恋の終わりの予兆”を表現しています。
いつの間にかすれ違っていった二人
(安田)嘘つきになってしまって
秘密だらけの体重なって
光も届かない そして君は何処にも居ない
出典: I to U/作詞:藤田大吾 作曲:藤田大吾
次のパートは、パワフルなハイトーンと表現力豊かな歌声が魅力的な安田章大さんが担当です。
このパートで注目したいのが“光も届かない”というフレーズ。
大倉さんのパートにあった“光が宿る瞳”とは対照的な歌詞になります。
またその前には“嘘つきになってしまって”“秘密だらけの体重なって”とあります。
ここは恐らく、すれ違いから嘘や秘密を“包み隠す”ようになってしまった彼女のことを歌っているのだと思います。
そして、そんな彼女の異変に気づきつつも、その疑問に蓋をしていた自分と重ねているのでしょう。
瞳は光が反射してキラキラと輝きますが、俯き加減でいると瞳に光は映りません。
ここでは2人が嘘や秘密を隠すように俯くようになったことを暗喩しているのではないでしょうか。
“愛”という言葉のリフレインが寂しさをより一層引き立たせている
(横山)もう愛して…くれないから
愛してるという…言葉がただ空しい
出典: I to U/作詞:藤田大吾 作曲:藤田大吾
安田さんの次は、優しくてまっすぐ届くような歌声が印象的な横山裕さんが淡々と、そして寂しく歌い上げます。
錦戸さんのパートでもそうですが「愛」という言葉が出てくる歌詞は、一貫して3回繰り返されます。
このリフレインが失恋の悲しさや、隣に愛する人がいない寂しさをより一層引き立たせています。
“もう愛してくれないから”という歌詞が、離れていった恋人のことを今でも想っていることを暗示しているよう。
“愛しているという言葉がただ空しい”という言葉が痛いほど胸に刺さります。
(渋谷)休みの午後昼下がり
駅の道真っ直ぐ駆け上がり
交差点に着いても待ってくれてる筈も無い
もう愛して…くれないから
愛してるという…言葉がただ空しい
(I to U)
出典: I to U/作詞:藤田大吾 作曲:藤田大吾
このパートには曲の冒頭にもあった歌詞が出てきます。
しかし次のフレーズでは“交差点についても待ってくれてる筈も無い”とあります。
まるで「恋が終わった」ということを自分に言い聞かせているようにも思えます。
この部分を担当するのは、2018年7月で関ジャニ∞を脱退したメインボーカルの渋谷すばるさん。
圧倒的な歌声と表現力で「これまでの愛」を噛みしめるように、切なく歌い上げています。