涙がこぼれてしまうほど甘い想い。
「どうしようもない」ではなく「どうしよもない」と表現するところに、切迫感が読み取れます。
こんなにも熱い心は、いったいどうしたら満たされるのでしょうか。
優しさと「何か」があふれる「小さなあなた」
ちゃ、ちゃおず……?
※愛しちゃった
愛しちゃった 餃子
出典: ほれちゃった/作詞:ユウキ 作曲:マナ
はい? ちゃおず? ちゃおずって何ですか?
漢字で書くと「餃子」だそうです。
ぎょうざ? 小麦粉と水と塩で作った皮で、各種あんを包んだあの餃子?
「餃子愛の歌かよっ!!」
それは確かに、夢に見たらまずいですね。
深夜に餃子の夢を見て目が覚めた時の、とてつもない飢餓感。
着替えてコンビニに向かおうとする自分との闘い。
闘いに敗れコンビニに行ったものの、スカスカの棚を見て膝から崩れ落ちそうになる絶望感。
彼女が危惧していた怖れとは、こういうものも含んでいたのかもしれません。
耳たぶから熱くなるといえば、これかな?
※※ひと口つまめば 耳たぶから
熱くなっちゃう
こんなにも優しさでいっぱい
愛しちゃった
愛しちゃった 餃子
出典: ほれちゃった/作詞:ユウキ 作曲:マナ
なのでこの曲を聴く私たちも、ここは本気でその餃子愛に付き合うべきでしょう。
ひと口つまむということから、ジャンボ餃子ではないことが明らかになっています。
女性の場合は特に、大口を開けてアツアツのジャンボ餃子をかじるのは困難を極めますしね。
優しさというより、何かの戦いに近いものを感じてしまいます。
ビジュアル面でも一口サイズが相応しいでしょう。
耳たぶから熱くなってしまうような、ふんわりとした優しさを感じられる餃子。
これはやはり、デリケートなスープを皮にしっかり含んだ水餃子の出番ではないかと思います。
ちなみに、香港では水餃子の美味しいお店がとても多いらしいですよ。
これもアリかも知れない
どうして you're cute
You're always so tiny
You are lovely
※くりかえし
※※くりかえし
出典: ほれちゃった/作詞:ユウキ 作曲:マナ
小さなその姿は、なんて愛らしいの! どうしてそんなにかわいいの!
※及び※※の繰り返しとともに、無限の愛を切々と歌い上げる部分です。
スープを吸った水餃子は少しでろんとしています。
でろん系もかわいいといえばかわいいですが、tinyという語感からは少し遠い気もしますね。
そこで候補に挙がってくるのは蒸し餃子。
MV中で最初に登場するのも、蒸し器に入った蒸し餃子でした!
その後皿に盛られた大量の焼き餃子も登場しますが、小ささという点ではこれもアリかもしれません。
熱い心を存分に満たすためには、小さい餃子だといったい何個食べればよいのでしょうか。
想像するとかなりヤバい気がします。
包むのは得意ですか?
I want to be wrapped in you
I want to wrap you only
Wrapping is the beginning of everything
出典: ほれちゃった/作詞:ユウキ 作曲:マナ
餃子は国境を越えて愛されている料理です。
発祥の地・中国から日本に渡り、今や国民食ともいえる地位を獲得しました。
中国では元々水餃子が主で、主食として食べられていたそうですよ。
焼き餃子はその余りを焼いたものだったとのこと。
なんと紀元前から餃子についての記録があるなんて、本当に驚きです。
日本での餃子の歴史は比較的浅く、ここ100年以内らしいです。
由来を簡単に辿るだけでも、餃子のグローバルさ加減が分かりますね。
MVのロケ地香港はかつてイギリス領だった土地で、現在は中国に主権が譲渡されました。
ここで英語詞になる理由も納得できます。
あなたに包まれたい……。
そして私はあなただけを包み込みたいの……。
包むこと、それはすべての始まりなのよ!
なんという壮大な愛の詩でしょうか。
美しく、そして聴く人すべての胸を打つような表現と言っても過言ではないでしょう。
相手、餃子だけど。