TRUST RECORDの超大型新人Maki
結成約2年半でスピード契約
2015年7月に結成されたMaki。
2016年より本格的に地元での活動を開始し、ライブやデモが好評を博しました。
文学的な歌詞とメロディックパンクの土壌を感じる疾走感のある音楽性。
現在の若者に突き刺さる要素を持ったMakiはその才能を見初められ、とあるレーベルと契約します。
それがTRUST RECORDS。
GLORY HILLやENTH等を擁するレーベルです。
結成から約2年半でのスピード契約からは、業界内での注目度の高さが窺えますね。
バンド名の由来は大物女優?
そんなMakiのバンド名、珍しいとは思いませんか?
男性3人の3ピースバンドなのに、バンド名は女性の名前のようです。
実はこのバンド名、好きな女優の名前からとったそうです。
その女優とは堀北真希。
「野ブタ。をプロデュース」や「ヒガンバナ〜警視庁捜査七課〜」等のドラマで人気を博しましたね。
彼女が引退するというニュースを携帯で見たベースヴォーカル山本。
彼女の名前をバンド名にすることで、その名前を継いでいこうと考えたそうです。
バンド名の由来は様々なものがありますが、このエピソードは面白いですね。
ミニアルバム「グッド・バイ」
ミニアルバムとしてはボリュームたっぷりの内容
そんなMakiが11月7日に発馬するミニアルバム「グッド・バイ」。
ミニアルバムと名乗ってはいますが、その実中身を覗くと7曲収録。
単にアルバムといっても良い様な収録曲数です。
「グッド・バイ」の発売に先立ち、全曲がダイジェスト的に流れるトレイラーが公開されています。
映像はこのトレイラーの為に作られたもので、街の各所で歌うベースヴォーカル山本が映し出されています。
トレイラーとして多いのはシングルカットのMVをダイジェスト化したものです。
今回の「グッド・バイ」のようにトレイラー用に映像を撮り下ろしているものは珍しいといえます。
レーベルからの期待度が伺えますね。
「秋、香る」の聞きどころは?
若さ溢れる音楽性と心をえぐる歌声
「グッド・バイ」収録曲の中でも、トレイラーとは別にMVが先行公開されている「秋、香る」。
少し切なさを感じるメロディと、ベースヴォーカル山本が描いた歌詞の世界観が秋を感じさせます。
それに反し、バックで奏でられるオケはややフレッシュさを感じるギターロック。
バスの強いドラムとギターのコードワークからは、やはりメロディックパンクの匂いを感じます。
イントロのコーラスが良い味を出していますね。
山本の歌声は唯一無二で、目の粗いディストーションをかけたギターのような鋭いシャウト。
そして少年性を感じさせるクリーンボイスが、曲の切なさを引き立てます。
少年の無垢さと衝動的な部分を併せ持った山本の歌声は、Makiというバンドの強烈な個性の1つとなっています。
今後そんな個性が円熟味を増していき、次なるステップを見せてくれるのが楽しみですね。
歌詞は「僕」なのにMVの主役は女性?
少し褪せた映像に色彩から郷愁を感じる
ここで「秋、香る」のMVを見ていきましょう。
バンドの演奏シーンと交互に現れる女性が、歌詞に沿った立ち回りをしています。
歌詞の一人称は「僕」なのですが、女性をキャスティングしたのにはどのような意味があるのでしょうね。
兎にも角にも言えるのは、女性役者の演技によって、生命の停滞の入り口である秋の儚さが際立っています。
また、女性をMVの主格にすることで、男女問わず曲の主人公に感情移入しやすくなっていますね。
また、映像の色相が全体的に退色方向に振られているのも特徴です。
色褪せた映像は秋口の乾いた空気を上手く表現しています。
また、太陽の光を弱く感じさせてくれることも、切ない描写に一役買っていますね。
それではここから、「秋、香る」の歌詞を見ていきましょう。