選び切れない中から選びだした7曲♪
1990年3月にシングルをリリースしてから、2017年の27年間で総売り上げ枚数2410万枚。
この中からの7曲を選ぶのは、鳥取砂丘に落としたピアスを探すような作業。でも心を少しだけ鬼にして選びました。
久しぶりのシングルはドラマのストーリーを探る?
第7位 聖域
どれだけ生きられるか わからないけど
でも どう生きたいのかは わかるから
幸せ 不幸せ 豊かさ 貧しさ
決めるのわたしだから
触るな
だからね あなたに教えてあげるわ
何人たりとも冒せぬ「聖域」
愛とか 恋とか 攻めとか 受けとか
決めるのわたしだから
触るな
心に
出典: 聖域/作詞:福山雅治 作曲:福山雅治
テレビドラマ「黒革の手帖」の主題歌として採用されました。ストーリーは頑張るでは片づけられない女子の奮闘物語。
展開ごとに現れるキャストに自分を重ねて見ることもできるドラマでした。
恵まれたというより、フツーの階段を登って社会に出られなくても、それをマイナスにしないのは自分。
生き方ではなく今日何をするかを決めるのも自分。決めて行動して見返りではなく責任を持つのも自分。
だからそこは「聖域」。攻めのメンタルで描いた、これまでと違う切なさを歌っています。
リアルに家族を持つことで、人生観・人間観に変化が出たのでしょうか。
目の前に見える新しい扉を開けるのは自分しかいないことも、教えてくれます。
戻れ原点、1週間に1度はセンチメンタルデー
第6位 恋人
さよならを言葉にせず 恋の終り迷わせた
やさしさの意味さえも 知らない僕がいた
あの日 君より傷つくのが
僕は怖かった とても…
恋人よ もうあの頃は 眩しい光の中
恋人よ もう名も知らぬ 誰かを愛しているの
逢えないと わかっているから
君にとても 今 逢いたくて
出典: 恋人/作詞:福山雅治 作曲:福山雅治
「恋人」という代名詞でしか呼びかけられていません。私たち付き合っていたよね? と強気な確認はしないで下さい。
「恋人」と呼ばれたのなら、2人はお互いに好意を持っていたはず。
でも小さなきっかけで、2人の距離が少しずつ広がり始めました。傷つくのを怖れた自分は、傷つけることも絶対に避けたいと思ったのでしょう。
スタンドマイクに手をかけて目をつぶって歌うマシャの姿から、別れの言葉が口にできない心の葛藤が読み取れます。
想い出にすることを決めたけれど、暖かな面影はまだ手のひらの中です。
ドラマの主題歌は男子のための切なさ?
第5位 虹
君が 君だけが 教えてくれたよ
いつまでも色褪せない憧れがあるよ
だから行かなくちゃ
サヨナラのかわりに 君がくれたんだ
この勇気をくれたんだ
ただ雨に打たれ
ただ 虹を待っていたんだ 疑いもせずに
いま僕は行くのさ
イメージの向こう側へ 空の向こうへと
この翼で
僕が いつか風を 追い越せるその時
僕が いつか虹を 手に入れるその時
君は笑ってくれるのかな
また逢えるかな
出典: 虹/作詞:福山雅治 作曲:福山雅治
虹を見るためには必ずクリアしなければいけない条件があります。
虹が出た! の情報が街を駆け巡るのは、急な雨が止んだ後の青空。見上げると虹に出会えることがあります。
「急な雨→雨が止んで太陽が出る→虹」太陽の光が空気中の大きな水滴に当たらなければ虹は出ません。虹に必要なのは太陽です。
虹の出現を予想するのはまず不可能。虹との出会いはかけがえのない瞬間です。
夏場は突然の夕立の後に虹に会えることがあります。マシャの「虹」は太陽の下での切なさを歌っています。
虹を渡ることは願いを叶えること。迷う気持ちを洗い流すために虹の前には雨が降ります。
自分が目指すべき場所へのルートを教えてくれるように、太陽が現れ大空に虹がかかりました。
旅立ちと同時に別れの時を迎えました。
切なさを消えることのない確かな勇気に変えて、第1歩を踏み出します。終わる夏も君との別れも翼に乗せて飛び立ちます。