主人公の恋焦がれている相手は見送りには来ないことが分かります。
なにか「わだかまり」があったのでしょうか。
なんとなく、喧嘩して仲直りができないまま「別れの日」が訪れてしまったのでは?と感じますね。
遂に旅立ってしまう主人公
「僕は憧れと生きてゆく」
そして翌朝、旅に出るよ
いつだっていつだって
僕は憧れと生きてゆく
出典: 生きてゆく/作詞:谷口鮪 作曲:谷口鮪
そして、次の日の朝、ついに旅立ちの日がやってきてしまいました…。
「君(あなた)」ではなく「憧れ」と生きていくんだ!という決意を感じます。
この「憧れ」という部分は最初は「後悔」だったそうですが、月日を経るごとに「強がって」と歌われたりと、作詞者・谷口さんの心境に合わせて変えられていったようです。
最終的には「憧れ」となったわけですが、これを凱旋ライブで歌うというのは「これからの新たな決意表明」とも捉えることができますね!
僕は右、君は左に
それぞれに生きてゆく
振り返れど陽炎
揺れる君が笑う
出典: 生きてゆく/作詞:谷口鮪 作曲:谷口鮪
「生きる方向が違っていただけなんだ」と主人公は寄り添えなかった「君(あなた)」を想いますが、すでにその姿はありません…。
「思い出」だけが「陽炎」として揺らめいているだけでした。切ない…これは切ないですね。
伝えきれない想いになったから
これで正解だったんだよな
出典: 生きてゆく/作詞:谷口鮪 作曲:谷口鮪
そして、またもや「これで正解だったんだよな」と自分を納得させようとしています。
「伝えきれない想い」がなんだったのかは「君(あなた)への想いなのか、「憧れへの想い」なのか…ここはどちらとも取れますね。
あるいは、両方なのかもしれません。
「伝えきれない」主人公は「君(あなた)」と別れざるを得なかったんですね…。
「僕らはなにかを失い生きてゆくと気づいたんだ」
街灯にあぶり出された影が僕を睨んでる
誰の声もしない真夜中に目が覚めて
僕らはなにかを失い生きてゆくと気づいたんだ
出典: 生きてゆく/作詞:谷口鮪 作曲:谷口鮪
この曲のテーマは、この歌詞にすべてが詰まっているといってもいいでしょう。
「街灯にあぶり出された影」それは「一人になった自分の影」…つまり「孤独感」のことです。
さらに、「誰の声もしない」ことで「君(あなた)」がいないことを実感して、あることに気づくのです。
「僕らはなにかを失い生きてゆく」…ひとことで言うと「さよならだけが人生だ」ということですね!
中国の詩人・于武陵の詩「勧酒」を日本の有名作家・井伏鱒二が訳した一文です。
于武陵は西暦800年代に生きた人物です。
そう、1000年以上前から「生きてゆく」ことについてはある程度の「喪失」が伴うものなのだということは表現されていました。
KANA-BOONの「生きてゆく」の歌詞はそれをより分かりやすく表現したものだといえるでしょう!
実はとっても深い内容ですね!!
ギターで「生きてゆく」を弾いてみよう!コード譜の紹介!
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切ない内容とは裏腹に、キャッチーで明るいメロディーがとっつきやすい「生きてゆく」をギターなどで弾いてみましょう!
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学園祭や余興で弾いてみてはいかがでしょうか。
同じような「別れ」を経験をしたメンバーで集まった際に披露すると良いかもしれませんね。