どうやら随分君に我慢をさせてきたようですね。
それでも"私は大丈夫だから"とでもいって、君はいつでも微笑んでいたのでしょう。
それを鵜呑みにして、僕は君の本当の気持ちに気が付かずにいました。
"こいつなら大丈夫"、"何があってもついてくる"、と思っていたのかもしれません。
しかしとうとう、君から微笑みが消えてしまいました。
今頃、あの微笑みは寂しさの裏返しだったのかと気が付いても、もう遅いのです。
僕の葛藤
身勝手さMAX
本気で忘れるくらいなら
泣けるほど愛したりしない
さよならを言った唇も
僕のものさ 君を忘れない
出典: 最後の雨/作詞:夏目純 作曲:都志見隆
一番と同様に、身勝手さ炸裂のサビです。
ここでもすべて僕のものだと主張しています。
悲しみのどん底につき落とす言葉が放たれた唇でさえもです。
ここまでくると、身勝手というよりちょっと怖いかも...。
ただ心の底にある気持ちを、吐き出さずにはいられないのでしょう。
そうでもしないと、自分の平静さを保つことができないから。
こんなに苦しむのだったら、もっと早くに、君の心に寄り添うべきでした。
このままではストーカー...
明日の君を 救える愛は
僕じゃない でも
このまま 見つめている
出典: 最後の雨/作詞:夏目純 作曲:都志見隆
頭ではわかっているのです、君が必要としているのは僕ではないことを。
ただどうしても、心が追い付きません。
だから暫くは、君を追い続けるのでしょう。
少なくとも、心の整理ができるまでは。
ここまでいくと、少し可哀そうすぎる気もしてきますね。
やり場のない想い
今更の気づき
言葉に出来ないのが愛さ
言葉では君を繋げない
出典: 最後の雨/作詞:夏目純 作曲:都志見隆
これまで言葉巧みに、君を繋ぎとめてきたのでしょう。
でもそれは、繋ぎとめることが出来ている、という僕の都合の良い勘違いでした。
君の心がどんどん離れていっていることに気が付かず、月日は流れ...。
そして最後にようやっとわかったのです。
どんなに美辞麗句を並び立て、言葉巧みに愛を語っても、君には届いていなかったということを。
最後の雨の中 佇む僕
行き場ない愛がとまらない
傘を捨てて 雨を見上げてた
出典: 最後の雨/作詞:夏目純 作曲:都志見隆
突然別れを告げられ、これから一体どうしていけばいいのか、途方に暮れています。
君への愛情は増すばかりなのに、受け止めてくれる人がいなくなってしまいました。
雨に濡れそぼれ、空を見上げ茫然と立ち尽くす僕の姿が思い浮かびます。
このショックの受けようは、少し気の毒すぎるようにも思いますが、自分が撒いた種でもあるのです。
良しとしてきたことが、実は全て独りよがりであった。
そのことに、やっと気が付いたのかもしれませんね。