「旅の途中」について
まず、清浦夏実の「旅の途中」の発売日など、基本情報について紹介します。
2008年2月発売のシングル
清浦夏実はドラマ・映画・舞台などに出演する女優であり、TWEEDEESのボーカルを務める歌手としても活動しています。
そんな彼女が歌うドラマチックな曲が「旅の途中」です。この曲は、同名の2008年2月発売のシングルに収録されています。
アニメ「狼と香辛料」のオープニングテーマとして使われました。このアニメを見て「旅の途中」を知ったという方も多いのではないでしょうか。
「狼と香辛料」は狼の化身の少女と行商人の青年が旅をするファンタジーです。2人であれば、つらい旅も素晴らしいものになるという「旅の途中」の歌詞ととてもよく合っています。
作詞は小峰公子、作曲は吉良知彦が担当しています。この2人はZABADAKとしても活動していた夫婦です。
下記の動画は、クラムボンのミトとのアコースティックなバージョンとなっています。
これは、2016年7月3日に亡くなった吉良知彦に捧げられているのではないでしょうか。
アルバム「十九色」に収録
「旅の途中」は、清浦夏実の2010年2月に発売された1stアルバム「十九色(じゅうくいろ)」にも収録されています。
このアルバムはシングル曲をはじめ、石川セリのカバー「Midnight Love Call」などバラエティに富んだ楽曲が収められていることが魅力です。
アニメ「ケロロ軍曹」のエンディングテーマとなった「僕らの合言葉」や、アニメ「ささめきこと」のオープニングテーマ「悲しいほど青く」などのタイアップソングが多いことも特徴となっています。
タイアップソングで清浦夏実に興味を持ち、アルバムでたっぷりと彼女の音楽を堪能したいと思っていた方も多いのではないでしょうか。
まさにファン待望のアルバムがこの「十九色」なのです。また、つじあやの・吉良知彦・菅野ようこなど、豪華な制作陣も見逃せません。
作曲者のユニットでもカバー
作詞・作曲を担当した小峰公子と吉良知彦によるユニットZABADAKによって、「旅の途中」はセルフカバーされています。
男性ボーカルによる力強さを感じさせるセルフカバーバージョンは、清浦夏実とはまた違った魅力がありますのでぜひ聴いてみてください。
ZABADAKのアルバム「平行世界」にこのセルフカバーバージョンは収録されています。
気になる歌詞を解説
夢見た世界を目指すために
ただひとり迷い込む
旅の中で心だけ
彷徨って立ち尽くした
でも今は遠くまで
歩き出せるそう君と
この道で出逢ってから
出典: https://twitter.com/Pine1973/status/894242576479379456
旅は孤独でつらいものというイメージがあると思います。どこが目的地かわからず、何があるかわからない旅はまるで人生のようですよね。
この曲の歌詞は、旅をモチーフにしながら人生について語っているのではないでしょうか。
清浦夏実はこの曲の歌詞を見て、「この旅の先には素敵なゴールが待ってるはず。だから、希望を持って前に進んでいこう」という前向きな想いを込めて歌おうと思ったそうです。
夢見た世界が どこかに あるなら 探しに 行こうか 風のむこうへ 凍てつく夜明けの 渇いた真昼の ふるえる闇夜の 果てを見に行こう
出典: https://twitter.com/zabadakbot/status/900916475250130944
夢に見た世界がどこかにあるとすれば、それを探すために旅に出なければなりません。その場所に留まっていても、それを見つけることはできないからです。
「凍てつく夜明けの」などの歌詞では、その旅の厳しさが描かれています。思わず逃げたくなるようなできごとがあっても、大切に思える人と2人であれば進んでいけるのです。