indigo la Endが描く冬のラブソング「冬夜のマジック」。 MVや歌詞、リリース情報に迫ります!

歌詞

夏の匂いを吸い込んで吐き出す
強くなった気がしてはしゃぐ君の顔を思い浮かべた
決まって鳴く野良猫の顔が嬉しそうだ
僕より夏が好きだったね

出典: 夏夜のマジック/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

「君」と離れて何度目かの夏の夜、主人公はひとり散歩に出かけました。

いつかの恋人は、夏の、とりわけ夜が好きだったのでしょう。

アイスを買いに行こうなんて理由をつけて、よく夜の散歩に付き合わされました。

“夏の匂いがする”、そんな風に彼女は笑いました。

主人公には夏の匂いが何か、よくわかりません。

そういうと彼女はまた笑って、教えてくれました。

あの日から、彼にとっての夏の匂いは、彼女が教えてくれたあの匂いです。

(“夏の匂い”、おそらく人によって違うと思います。

制汗スプレーの匂い、プールの匂い、ラムネの匂い。

筆者にとっての夏の匂いは、夕立の後の湿ったコンクリートの匂いです。

あなたにとっての夏の匂いを、思い浮かべてみてくださいね。)

今日だけは夏の夜のマジックで
今夜だけのマジックで
歌わせて
今なら君のことがわかるような気がする

出典: 夏夜のマジック/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

あの日のような夜には、決まって彼女を思い出してしまいます。

ここで思い浮かべる“あの日”は、きっと特定の一日ではありません。

彼女と過ごした楽しい夜の、寄せ集めのような記憶です。

今夜限りのマジックで
身を任す
夜明けが流れるまで
暮らしの中で生まれる歌を歌って

出典: 夏夜のマジック/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

そんな夜は、ついつい魔法のように、メロディが浮かんできてしまいます。

最後まで分からなかった彼女の気持ちや、あの時の自分のふがいなさが、メロディに乗って歌詞になって、次々滑り落ちてきます。

気付けば夜は明けていて、あんなに濃厚だった夏夜の匂いは、朝にかき消されていました。

想いながら歩いた
打ち上がった花火を見て笑った君を思い出したよ

出典: 夏夜のマジック/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

あの日、彼女は花火を見に行きたいと主人公を誘い出しました。

人が多くてはぐれそうなその道を、手を繋いで歩きました。

花火が始まれば、彼女の笑顔もパッと咲いて、ふたりで夢中で花火を追いかけたのです。

色とりどりの花火に照らされるその美しい横顔に見惚れた思い出は、まるで昨日のことのようです。

今夜だけのマジックで
歌わせて
今なら君のことがわかるような気がする
今夜限りのマジックで
身を任す
夜明けが流れるまで

出典: 夏夜のマジック/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

記憶に蓋をするのは勿体無いよ
時間が流れて少しは綺麗な言葉になって
夏になると思い出す別れの歌も

出典: 夏夜のマジック/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

彼女と別れたのもまた、夏の日でした。

原因がなんだったか、もうおぼろげで思い出せそうにもありません。

でも彼女は、少し泣いていました。

汚い言葉で罵り合ったこともありました。

思い出になった今なら、そんな別れの日も、綺麗な歌になりそうです。

今なら僕を救う気がする
今夜だけのマジックで
歌わせて
今なら君のことがわかるような気がする

出典: 夏夜のマジック/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

大切な人を傷つけたことは、主人公も深く傷つけていました。

こんな自分だから、もう二度と大切な人なんて作れないかもしれない。

夏の緩い絶望は、まるで泥のように、心の奥に溜まったままでした。

そんな思いを消化するために、彼はギターを鳴らします。

歌にすれば、少しは自分を救える気がしたから。

あの恋が間違いじゃなかったと、自分を納得させられる気がしたからです。

今夜限りのマジックで
身を任す
夜明けが流れるまで

夏が終わる前に
この歌が始まって
こぼれる2人を見守るから
夏よ
ラララ歌わせて
ナツヨ
ラララ歌わせて

出典: 夏夜のマジック/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

夏の夜、一気に書き上げたこのメロディが、彼女に届くことはないかもしれない。

それでも、歌わずにはいられなかったラブソングです。

何も知らずにこの歌を聴く恋人たちが、きっと長く幸せであるように、願いながら綴るのです。

終わりに

いかがでしたか?

この記事を書いている2018年2月現在、寒波の影響もありとにかく寒いわけですが、

この曲を聴くとなんだか夏の終わりのような気分になるから不思議。

そしてなぜだか、夏よ終わらないでって願ってしまいます。

ではまた次回!

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