若者に人気のバンド、back number
backnumberは2004年結成のスリーピースバンドで、2011年にメジャーデビューを果たしました。彗星の如く現れた彼らは瞬く間に人気歌手の仲間入りを果たし、現在では様々なテレビドラマや映画の主題歌として書き下ろし楽曲などを提供しています。
注目の楽曲「助演女優症」
彼らの発売するシングル曲はどれもすぐに人気になりますが、注目はそれだけではありません。シングルのカップリング曲や、アルバム収録の曲もどれもファンの間で高い人気を誇っているのです。
そして、そのようなシングル以外の曲の中でも人気が高いのが、「青い春」というシングルにカップリングとして収録された「助演女優症」という楽曲です。これは人気が高い楽曲で、3枚目のアルバム「blue」にも収録されています。
「助演女優症」という曲では通常の「助演女優賞」に対して変化を持たせ、「賞」を「症」としていますが、これには理由があります。
「助演女優賞」=「名脇役」
本来、助演女優賞とは、主演以外の女優さんから選ばれます。芸術作品の中では主演女優の魅力を引き出したりする影の立役者として称されますが、言い方を変えれば「名脇役」ということになります。
「助演女優症」では、恋愛において決して主演女優になれない、つまり本命がいる男性を好きになってしまった女性の心情を描いているのです。
実際に、この歌詞のような状況に陥ってしまった女性も多いのではないでしょうか。back numberは男性目線の曲も人気ですが、このような女性の心情を描いた楽曲のクオリティも非常に高いのも大きな魅力です。
叶うことのない恋愛模様を表現
甘い声で誘い出して、私の気持ち全部分かってるくせに
都合が良くって頭の悪い、女を演じてあげる
身体重ねる度に想いが募るのは、どうやら私の方だけだね
出典: https://twitter.com/renIword/status/921575354166165505
「助演女優症」は叶わない恋の歌であり、失恋ソングを得意とするback numberらしい曲とも言えます。
好きな相手には他に本命がいると知りながらも、それでも気持ちを断ち切ることができずに彼を愛してしまう、そんな女性の心情をひとつの病気のように描いて歌っていることから、きっとタイトルの文字を「賞」ではなく「症」としたのでしょう。
女性ファンから共感の声が多い
back numberは男性三人組のロックバンドであり、通常であればこのようなグループは割と男性ファンが多い傾向にあります。
しかし彼らの場合、「恋愛」をテーマに歌っている楽曲が多いことや、中でも叶わぬ恋や失恋ソングなどがメインとなっていることもあり、女性ファンの心もしっかりつかんでいるのです。
この「助演女優症」は女性目線で書かれている歌詞ということもあり、女性から共感する声も多く挙がっています。
back number・清水依与吏自身も好きな曲
back numberの曲は基本的にボーカルの清水依与吏が詞を書いていますが、彼は今回紹介している楽曲「助演女優症」の出来について自身でも満足しているとインタビューで語っています。
「作詞家としてのレベルアップができた」
清水依与吏の書く歌詞は、男性が女性に対して片思いをしたり失恋をした時の感情を描いているものが多いのですが、「助演女優症」はそれらの恋愛とは一線を画した深い内容の歌詞となっています。
そのため作詞の際も難しかったようですが、だからこそ深い内容の歌詞を精度を高く仕上げることができたことで、作詞家としての自信につながったようです。