羨望も嫉妬も喰らうことで
大きく育つ糧
統べて飲み込んで
今に盗み出す 君の心を
出典: 僕はもういない/作詞:ぼくのりりっくのぼうよみ 作曲:ササノマリイ・ケンカイヨシ・ぼくのりりっくのぼうよみ
有名人が受ける絶え間ない他者からの一方的な気持ち…それは好意も悪意も関係なく強烈なもの。
それらを自らが成長させるためのバネにすると歌っています。
ここで示されている「君」は、特定の異性といったロマンチックなものではなさそうです。
ぼくりりのSNSでの言動から推測すると自分のアンチファンに対して呼びかけているのではないでしょうか。
「煽り」ではないと言っていた通り、彼は本気でアンチの気持ちを知りたかったのでは。
自分を成長させるために批判を受けたいと思っていたのかもしれません。
嫌われている相手とも向き合う
奪って 奪われて
魂に上等な餌をやろう
その果てに何か
手に残るものがただ答えだろう
出典: 僕はもういない/作詞:ぼくのりりっくのぼうよみ 作曲:ササノマリイ・ケンカイヨシ・ぼくのりりっくのぼうよみ
またもや“悟り”といったような内容ですが、先ほど述べた通りです。
たとえ悪意であっても自分自信を成長させるためのバネにする。
ファンは自分の良い点しか言わないため(応援しているので当たり前なのかもしれませんが…)、アンチの率直な意見が欲しかったのかもしれません。
彼は「批判と中傷は違う」と言っていました。
自分をただ傷つけようとする目的の下世話な「中傷」はもちろん相手にするつもりはないでしょう。
しかし、客観的に自分の悪い点を指摘する筋の通った「批判」なら、聞く耳を持つといいたいのでは。
何故なら、自分にとってプラスとなるからです。
過去を振り返っている
再び思い出す過去の輝いていた景色
苦しみを飼い慣らし
手に滲んだ血の痕
いつか澄んだ瞳に
映る景色 輝いていた
出典: 僕はもういない/作詞:ぼくのりりっくのぼうよみ 作曲:ササノマリイ・ケンカイヨシ・ぼくのりりっくのぼうよみ
自らを偽り続けたことで感覚が麻痺していましたが、心身にはダメージがしっかりと刻まれていました。
冒頭で歌っていた通り、過去の純粋だった自分が見ていた世界は美しいものだったと再び振り返っています。
一部歌詞が変わっている
想いを隠せば
無かったことに出来ると思っていた
心はそんなに器用に出来ない
もう分かってる
出典: 僕はもういない/作詞:ぼくのりりっくのぼうよみ 作曲:ササノマリイ・ケンカイヨシ・ぼくのりりっくのぼうよみ
一番最後のフレーズが1番の歌詞と違っているのにお気付きでしょうか。
1番では問いかけているようなものでしたが、こちらでは断定的な言葉へと変化しています。
これは主人公が自問自答を終え、前へ進もうとしているためです。
傷ついた自分へ
巫山戯た仮面は
形さえ記憶に残っていない
偽らぬ声で君に告げた今
「僕はもういない」
「僕はもういない」
「僕はもういない」
出典: 僕はもういない/作詞:ぼくのりりっくのぼうよみ 作曲:ササノマリイ・ケンカイヨシ・ぼくのりりっくのぼうよみ
本当の自分を取り戻した「僕」は、過去の顔を捨て去ることを決めました。
そして、苦しみ、傷ついたもう一人の自分へ『僕はもういない』と高らかに宣言するのでした。