人間も「運命」にただ流される

(ハーハー)
春夏秋冬って ただ ずっと繰り返しながら
(ハーハー)
決められた運命を 僕たちはただ流されて行く
(ハーハー)
自然には勝てないよ 成り行き次第ってことさ
(ハーハー)

出典: 川は流れる/作詞:秋元康 作曲:中野領太

2番のサビが終わると、すぐにCメロに入ります。

単調なリズムのサビをだらだらと繰り返すとどうしても飽きてしまいますよね。

しかしこの曲では、すぐにCメロに移行することでまさに川のように曲が流れていきます。

歌詞は、ここまで歌われてきたように「この世は無常」「人間は運命に流される」とった内容。

人間も春夏秋冬、地球の大きな変化のほんの一部をただ流れていくだけなのです。

運命には抗えない。それでも・・・

川は流れる
川は流れる
川は流れる
川は流れる
川は流れる
川は流れる
川は流れる
川は流れる

春の光に心を弾ませて
夏の太陽に情熱覚えて
秋の静けさに物思いに更け
冬の絶望にやがて立ち上がり
僕たちは何度 夢見れば気が済む?
仮に友の名を呼んでみたところで
辺りはとっくに 人影も消えて
いつしか人生を終えているんだ

出典: 川は流れる/作詞:秋元康 作曲:中野領太

Cメロを終えると曲はついにクライマックスへ。

「川は流れる」のコーラスと共に「春の光に~終えているんだ」まで一気にたたみかけます。

バックコーラスが伸びやかに響いているのは「大きな川の流れ=運命」の象徴。

そして「春の光に~」からの部分はそんな流れの中を生きる自分自身の叫び。

ここはポエトリーリーディングで力強く歌われています。

春の光や夏の太陽、秋の静けさや冬の絶望に一喜一憂した自身の感情。

そんなちっぽけだけど大事なものも「大きな流れ」の中では単なる「夢」なのでしょうか?

自身の感情が大きな運命の中でどれほど無常なのか、そんな虚しさが伝わってくるようですね。

それでも、運命に抗いたい

「それでも」と
僕は思う
生きていきたい
死にたくない
命は確かに
叫んでいるんだ
川は流れる

出典: 川は流れる/作詞:秋元康 作曲:中野領太

では、大きな運命という流れの中でただ流されて生きていくことが良いといえるのでしょうか?

確かに地球という大きな存在の運命に人間1人では到底抗えませんね。

しかし「何も考えずなるようになればいいさ」と無責任に歌っているわけではありません。

一は全、全は一。

大きな流れの中にも小さな生命の抗いがあり、そのひとつひとつが世界を構築しています。

ここでいう「死にたくない」は、命を落とすことではありません。

運命に身を任すだけで思考停止してしまう…。

という状態を、「死」と表現しているのではないでしょうか。

生命ひとつひとつが確かに「叫んで」いるのです。

それでも川は流れる

最後に、「川は流れる」と繰り返して曲は終わります。

世界を構築するひとりひとりの「叫び」によって、世界は「川」のように少しずつ移り変わるのか。

はたまた、運命に抗い、叫んでみたところでやはり何も変わらなかったのでしょうか。

その解釈は聴き手である私たちに委ねられています。

運命に身を任せるのか、必死で抗い生きていくのか。

どちらが正解ということはありません。

あなたなら、どうしますか?

他のおすすめ曲

日向坂46【川は流れる】歌詞の意味を考察!「川は流れる」という言葉の真意は?自然界に目を向けようの画像

日向坂46の「川は流れる」の歌詞の考察をしました。

人生について、この世界について深く考えさせられる曲でしたね。

さて、OTOKAKEでは他にもアーティストの歌詞MVを考察した記事を掲載中です。

この曲を気に入った人におすすめの曲を紹介します。

欅坂46「世界には愛しかない」

2016年8月10日にリリースされた欅坂46の2枚目のシングルである「世界には愛しかない」は、歌詞にポエトリーリーディングを用いたことで独特の世界観を築き、欅坂46らしさというものを決定付けました。そんな「世界には愛しかない」の歌詞やリリース情報を紹介していきます。

欅坂46の2枚目となるシングルです。

欅坂46らしさ」を確立したこの曲も壮大なテーマが伸びやかに歌われています。