リスタートに込めたあらたな希望のメッセージ
「BBHF」になって初めてリリースされたシングル曲が、「なにもしらない」です。
新たなスタートをきった彼らの門出を飾る、記念の曲とも呼べるのではないでしょうか。
少し変わったタイトルですが、聴く人を前向きにしてくれる応援ソングとなっています。
きっかけはある日突然に
はじまり
どんな物事も、始まりは突然です。
運命の出会いも、趣味の発見や将来の夢も、全て何の前触れもなく始まるもの。
しかもきっかけはお気に入りのカフェや大好きな書店など、意外な場所に潜んでいます。
たとえば一言交わしただけの人のことが、何故か気になって仕方がないなんてことはありませんか?
よく知らない相手のことを考えている自分が不可解で、容易に自分を認めることができません。
これは一体どういうことなのでしょうか。
しかしながらBBHFは、そんな人へエールを送ってくれます。
自分の選択
美しい花をみて 震えることがあれば
わかるはずだ この痛みの捉え方も
ふさわしいことなんて 何一つなかった
わかるはずだ 君が選んだことが
出典: なにもしらない/作詞:尾崎雄貴 作曲:尾崎雄貴
綺麗なものを見た時、思わず感動して涙が出る人もいるのではないでしょうか。
それはその綺麗なものが、心を大きく揺さぶっているからです。
このくらいの感受性があれば、心の痛みだって感じられるでしょう。
心が痛みを感じるのは悲しい時や辛い時だけではありません。
たとえば恋が代表例です。
恋って、意外と自分で自分の気持ちが分からなくなります。
たとえば一目ぼれで相手のことを何も知らなくても、何故か好きになってしまうこともあるのです。
それでも一度落ちてしまえば、恋であることに変わりありません。
顔を上げて周りを見よう
顔をあげてみて 見えるものを見て
マインドの中を消去して
歪んだキャンバスを捨て去って
何度も 言い続けて
出典: なにもしらない/作詞:尾崎雄貴 作曲:尾崎雄貴
顔を上げないと、周りにどんな景色が広がっているのか何も分かりません。
何らかの事情で顔を上げるのが怖くて、不安を抱いているのでしょうか。
しかしながら、周りの世界は思うほど残酷ではないのです。
物事を素直に受け取れない、ひねくれた思いは置いていきましょう。
1度決めたくらいでは、その「キャンパス」は何度でも蘇ります。
何度も唱えなければなりません。
それにしても、どうしてこんなに顔を上げることを不安がっているのでしょうか。
自分の道に迷っているのか、それとも恋愛のもつれ?
この辺りの解釈は人によって様々でしょう。
分かりやすいのは、ここでも恋愛かもしれません。
人は恋する前に、相手に求める条件をいろいろと出してきてしまいがちです。
たとえば年収や職業、年齢、血液型…。
ともすれば条件ばかりが独り歩きをして、なかなか新しい恋に踏み出せないこともあります。
これが顔を上げられない要因と考えることも可能です。
ですが実際に恋をしてしまった場合は、そんなことはどうでも良くなってしまいます。
たとえ相手がよく知らない人であったとしても、です。
しらないことだらけ
僕らは何にもしらない 何にも知らない
そこで居場所を描いて 戸惑っている
涙を流せば 傷は濡れる わからないことは愛の掟だって
言えばいい 見えるのなら 腕を縛り 嵐に備える
出典: なにもしらない/作詞:尾崎雄貴 作曲:尾崎雄貴
自分たちはこの世の全てを知っているわけではありません。
そもそも、全てを知っている人なんていない筈です。
ですが、よく知らない場所に自分の「居場所」ができてしまいました。
たとえば学校や職場、または好きな人の隣だとか。
しかしながら、人間にとって「知らない」物事は恐怖であり、戸惑うものです。
怖くて不安で、泣きたくなってしまうこともあるでしょう。
涙はストレスを押し流す効果があります。
しばらく泣けば傷を癒し、恐怖を和らげてくれるでしょう。
最初は何も知らないところがスタート地点です。
知っていくからこそ、愛が育まれます。
「愛の掟」とは、「対象を知っていくこと」ではないでしょうか。
本当に何も知らなければ、怖くて愛せません。
現に会ったことがない相手のことなんて、なかなか愛せない筈です。
一方、一目惚れはその人の持つ目に見えない何かに惹かれることで始まります。
ほんの少しだけ知れば、あとは「掟」に従って愛が育まれるでしょう。
静かにただ相手を見つめて大切に思うのなら、あまり知らない人との恋だって新鮮です。