アルバムタイトルの元

夢が泣いてる
週明けの街
濡れた孤独は
裏返してみる
君を辿れば
香りが灯る
傷と溶かして
顔を埋めてる

駈け出す気持ちは
戸惑ってしまうほど
いつだって 眩しい
ああ

出典: TIME/作詞:bird 作曲:Shinichi Osawa,MINMI

ここで、少しネガティブな表現が出てきます。

夢が泣き、孤独が濡れている。冷たく、切ないイメージです。

ですが、その後のフレーズで印象が変わります。

孤独は君を辿ることによって埋められ、人生が豊かな香りで満たされるのです。

君に会いに行こうと駆け出す時、気持ちは高ぶり、目の前はまぶしい光で満たされる、ということでしょうか。

歌の主人公と「君」は、非常に満たされた関係であることがうかがえると思います。

この夜をもっと感じてたい
明日や明後日を見つめてみたい
心にかけてた目隠しを外して
君は言葉の海へ誘いかける
文字を追いかけ
声でなぞって
それでも消えない音ならば
使い古した言葉でさえも
君へ唇を震わせる
何度でも新しく生まれる
何度でも新しく生まれる

記憶が消える
その前に

出典: TIME/作詞:bird 作曲:Shinichi Osawa,MINMI

ここでもやはり、主人公と君のいい関係が綴られています。

ここでポイントなのは「言葉」と「音」という単語だと思います。

「君」は音を鳴らし、主人公はその音によって「言葉の海へ誘いかけ」られるのです。

これは、音のクリエイターである大沢伸一と、その音に言葉(歌詞)をつけるbirdの関係を表しているのではないでしょうか。

音が言葉を呼び、言葉によって音は新しい形を得て「歌」へと昇華されるのです。

そう、「何度でも新しく生まれる」ということではないでしょうか。

このフレーズはそのままアルバムのタイトルになっています。

それだけ、大沢伸一にとっても鮮烈なイメージを与える言葉だったのだと思います。

birdはこの曲を聞いた時に「テンポが変わるところが面白い」と感じたそうです。テンポとはつまり、時間の流れ方です。

音楽というのは目で見ることができないもので、時間の流れの中で感じる芸術です。

この時間は、大沢伸一とbirdがそれぞれ過ごしてきた17年の時間も意味しているのかもしれません。

時間と音楽、そしてそこに乗る言葉。

時間の流れの中で我々はともに音楽を作っているんだ、という共通意識がbirdにこの詞を書かせたのかもしれません。

あくまでこれは一つの解釈でしかありません。全く違う意味を感じる人もいると思います。

聞いた人がどう感じるかは人それぞれで、正解はないのです。

最後に

birdをフィーチャリングしたMONDO GROSSOの「TIME」についてご紹介しました。

時間と音楽をテーマにした素晴らしい曲だと思います。ぜひ、アルバムも聞いていただければと思います。

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