代わりでは満足できない
I don't want a lot for Christmas
There is just one thing I need
I don't care about the presents
Underneath the Christmas tree
I don't need to hang my stocking
There upon the fireplace
Santa Claus won't make me happy
With a toy on Christmas day
出典: 恋人たちのクリスマス/作詞:Mariah Carey, Walter N. Afanasieff 作曲:Mariah Carey, Walter N. Afanasieff
【和訳】
クリスマスだからって欲しいものはあまりないの
欲しいものはたったひとつだけ
ツリーの下のプレゼントなんて気にしていないのよ
暖炉のそばに靴下を吊るす必要もないわ
私を幸せにしてくれるのはサンタクロースが持ってくるおもちゃじゃないの
【解説】
プレゼントが欲しいわけではないのですから、プレゼントを入れる靴下も必要ありません。
もしもプレゼントの中身が、彼がセレクトしたアクセサリーだとしても、彼女の望みではありません。
彼女がクリスマスというイベントを真っ向から否定しているように聞こえる歌詞ですが、そうではないのだと考えます。
ツリーの下のプレゼントや靴下の中の膨らみ、カラフルなおもちゃで満足するのは子どもだけ。
つまり、自分はもう子どもではないということです。
サンタクロースのプレゼントなら何だって嬉しかった子ども時代。
1番欲しかったプレゼントではなくても、自分のためだけのプレゼントなら納得できたでしょう。
しかし、彼女が欲しいものに「代わり」はないのです。
気持ちを素直に言えない彼女
I just want you for my own
More than you could ever know
Make my wish come true
All I want for Christmas is you
You baby
出典: 恋人たちのクリスマス/作詞:Mariah Carey, Walter N. Afanasieff 作曲:Mariah Carey, Walter N. Afanasieff
【解説】
日頃から彼女は愛情表現や感情表現が上手ではないのかもしれません。
クリスマスを一緒に過ごせない、と告げた彼に対して彼女は「そんなのイヤ!」と思ったはずです。
しかしそれを素直に口に出せず、クールに「OK、素敵なクリスマスを」なんて言ってしまった可能性があります。
彼は彼女のことを、常にべったりと寄り添う必要のない女性だと判断しているのでしょう。
でもそれは読み違えなのです!
せめてクリスマスは恋人同士の甘い時間を過ごしたいと願っています。
ヤドリギの言い伝えとは
「want」要素が強いように感じてしまう曲ですが、彼女は「あれも欲しい、これも欲しい」とは言っていません。
一貫して欲しいものは「彼」なのです。
早くしないと奪われちゃう?
I won't ask for much this Christmas
I won't even wish for snow
I'm just gonna keep on waiting
Underneath the mistletoe
I won't make a list and send it
To the North Pole for Saint Nick
I won't even stay awake to
Hear those magic reindeer click
出典: 恋人たちのクリスマス/作詞:Mariah Carey, Walter N. Afanasieff 作曲:Mariah Carey, Walter N. Afanasieff
【和訳】
クリスマスにワガママは言わないわ
雪だって望んでいない
ヤドリギの下でずっと待ち続けているの
リストを作って北極の聖ニコラスに送ったりもしないわ
魔法のトナカイの足音を聴くために夜更かしもしない
【解説】
「欲しいものリスト」を作ってサンタ宛に送りつけることもせず、サンタが走りやすいように雪を願ったりもしません。
サンタクロースが来るその瞬間をとらえようと、夜更かしもしません。
ここまで聞くと「いい子でいるから」と宣言しているかのようですね!
彼女は「ヤドリギの下で待つ」と言いましたが、ヤドリギとは何でしょうか。
日本でクリスマスのリースに使われる植物といえばヒイラギですが、海外ではヤドリギを玄関に吊るす習慣があります。
実はこの木の下に立つ女性は、キスを拒んではならないという言い伝えがあるのだとか。
拒んでしまうと婚期を逃し、拒まなければ相手と結婚できるとされています。
ヤドリギの下で待つということは、彼が来たら絶対に拒まないということです。
しかしもう1歩踏み込んで考えてみると「誰か他の人が来てしまうかもしれないから急いで!」とも解釈できますね。