「笑って」の歌詞をチェック!(1コーラス目)
笑い疲れた先にあるもの
笑って笑って笑って
笑い疲れたら なぜか
泣き出しそうだ・・・
出典: 笑って/作詞:津野米咲 作曲:津野米咲
「いい子」と言われ続けること
君はいい子
そんな呪文に
乗せられて
降りられないだけの
ここプラットホーム
ごった煮の純情
ためらう点滅の信号
出典: 笑って/作詞:津野米咲 作曲:津野米咲
周囲の人間から期待をかけられすぎて、それが義務のように感じられてしまう事はよくあるもの。
ここでの主人公も「あなたはいい子だから」と周囲に言われ続けることで、そんな環境から逃げられずにいます。
そんな状況を「プラットホーム」に例える彼女。
周りからの期待を集め、ただそれに従って生きる自分はまっすぐ敷かれたレールを走り続ける列車のようです。
ここで語られている「ごった煮の純情」という歌詞は、彼女の素直さを表す言葉。
チカチカと点滅する信号は、行っても良し、行かなくても良し、という揺れる心境を象徴しています。
それをこなす自分にも誇りがある
投げ出すのなんてダサいし
涼しげな顔していたい だけど
ここプラットホーム
折り返し上等
たまには期待を
裏切りたい
出典: 笑って/作詞:津野米咲 作曲:津野米咲
既に述べたような葛藤を抱えながら、それでもそこから逃げることを「格好悪い」と捉える彼女。
まるで、周囲が思い描く理想像に沿って暮らす自分自身の気持ちを正当化しているようです。
そんな、「行くも行かぬも自分次第」のプラットホームにおいて、彼女は野性的な気持ちを密かに抱えています。
周りからあまりに期待をかけられるため、あえてそれに逆らいたくなる。
それを「反抗期」や「思春期」などと呼ぶのかもしれません。
この曲のテーマになっているのは、自分らしく生きることを考え始めた主人公の心境と、それによる選択です。
「やりたいようにやる」ということ
人はシンプルな
ことから忘れていく
出典: 笑って/作詞:津野米咲 作曲:津野米咲
ここは、歌詞にある通り「シンプル」で解釈が難しい部分です。
この「シンプル」を意味するものとして考えられるのは「やりたいようにやる」ということ。
それは、すなわち「自分が生きたいように生きる」ということではないかと感じられます。
そんなすごく単純なことも、外的な要因によっていつしか心のどこかに置き去りにしてしまっていた日々。
この歌詞の裏には「シンプルに考えて暮らしていけばいいのではないか」という、主人公の気付きが込められているのではないでしょうか。
生まれ変わる主人公
笑って笑って笑って
笑い疲れたら
涙が出そうだ
希望抱いて飛び出して
ちょっとこわいけど
産声をもういちど
出典: 笑って/作詞:津野米咲 作曲:津野米咲
サビにあたる部分の歌詞。楽曲の冒頭にあったシーンです。
ここまでの流れから、周囲の期待によって無理に笑うことで、それに疲れてしまった姿を描いたものだとわかります。
こんなに疲れてしまうなら、いっそのことその場から飛び出したい。
自我が芽生え「言われるがままに暮らす毎日を変えていきたい」と願う主人公によるメッセージです。
「産声」というセリフは「生まれ変わる」ということを意味するもの。
今ある場所を抜け出て新しい自分に生まれ変わりたい、という彼女の気持ちをそこから読み解くことができます。