3枚組の大ベストアルバム
全く衰えを見せない素晴らしい声
今も透き通ったハイトーンのボーカルを聴かせてくれる小田和正。
毎年、精力的なツアーを行い、今年で古希を迎えるというのが信じられないほど、その素晴らしい歌声は変わりません。
今回は、そんな彼の2016年4月20日に発売された3枚組のベストアルバム「あの日あの時」を紹介したいと思います。
オフコース時代のセルフカバーは必聴
ベストアルバムは今回で5枚目。
これだけベストを出せるということは、それだけ今も新しい楽曲作りを続けてくれているということの証明でもあります。
今回は新曲の「wonderful life」「風は止んだ」を含む、全50曲の大ベストアルバム。
1曲として聴き逃すことが出来ない名盤です。
DISC1はオフコース時代の名曲ばかり
DISC1 収録曲
1.僕の贈り物
2.眠れぬ夜
3.秋の気配
4.夏の終り
5.愛を止めないで
6.さよなら
7.生まれ来る子供たちのために
8.Yes-No
9.時に愛は
10.心なはれて
11.言葉にできない
12.I LOVE YOU
13.YES-YES-YES
14.緑の日々
15.たそがれ
16.君住む街へ
出典: https://www.amazon.co.jp/%E3%81%82%E3%81%AE%E6%97%A5%E3%81%82%E3%81%AE%E6%99%82-%E5%B0%8F%E7%94%B0%E5%92%8C%E6%AD%A3/dp/B01AXRAZEK
DISC1は、オフコース時代のセルフカバーになっています。
新録音の「心はなれて」は元々1981年にリリースされた「over」に収録されていた曲。スタートにインストゥルメンタルで、そしてラストは歌入りで収録された、メロディーがとても美しい、恋の終わりを歌った切ないナンバーです。
解散を目前にしたオフコースとシンクロして、ライブで心を打たれたファンも多かったそうです。
新録音の「眠れぬ夜」は、オフコースの最初のスマッシュヒット。この曲は元々、バラード調でのアレンジが考えられていたそうですが、みんなで口ずさめるような軽快なリズムで作られました。
彼自身はそれに不満だったようですが、その後、西城秀樹にカバーされるなど、初期のオフコースの代表曲になっています。
DISC2はソロスタート時の名曲揃い
DISC2収録曲
17.哀しみを、そのまゝ
18.between the word and the heart-言葉と心-
19.恋は大騒ぎ
20.ラブストーリーは突然に
21.Oh!Year!
22.そのままの 君が好き
23.いつか どこかで
24.風と君を待つだけ
25.風の坂道
26.それとも二人
27.my home town
28.真夏の恋
29.伝えたいことがあるんだ
30.緑の街
31.woh woh
32.the flag
33.キラキラ
出典: https://www.amazon.co.jp/%E3%81%82%E3%81%AE%E6%97%A5%E3%81%82%E3%81%AE%E6%99%82-%E5%B0%8F%E7%94%B0%E5%92%8C%E6%AD%A3/dp/B01AXRAZEK
ソロとして飛躍
桑田佳祐のように、バンド活動とソロ活動を上手く調和させるアーティストもいますが、小田和正の場合、オフコース在籍時は、あくまでバンド主体の活動を行ってきました。
残念ながら1989年にオフコースは解散。ソロ活動を本格化させた彼は、1991年に「ラブストーリーは突然に」でシングルチャート1位、ミリオンセラーを獲得します。
これはオフコースでも達成出来なかった記録でした。
ここから精力的にソロ活動を展開、次々とヒット曲を生み出します。
このDISC5曲目(通し番号21曲目)の「Oh!Year!」は「ラブストーリーは突然に」のカップリング曲。掛け合いのボーカルがとても美しく、また間奏のピアノもメロディアスです。こういう透明感のある世界が小田和正の真骨頂。大ヒットもうなずける作品です。
CMのタイアップが多いのも小田和正の特長。DISC2の中ではほぼ全曲がなんらかの形でCM、ドラマなどのタイアップになっています。
彼の透き通った声と印象的なメロディーは映像と非常に高いマッチングを魅せてくれます。ビブラートのないクラッシックの発声にも通じる透明感のある歌声は、ともすれば冷たい印象を与える側面もありますが、映像とミックスされることで新たな高い情感を引き出してくれるんですね。
そういえば、小田和正はライブでもイメージ映像を多用しています。これは今でこそ、いろいろなアーティストがさかんに行っていますが、彼はオフコース時代、すでにイメージ映像を積極的にライブに組み込んでいました。
1982年のオフコースの武道館コンサートでは有名な「ひまわり」の画像が大スクリーンに映されていました。
おそらくこういう感性が、映像とのマッチングの良い彼の楽曲の秘密かもしれません。