もしかして、二人は過去に一度、お別れしているのでしょうか。
このパートは冒頭なのですが、過去と比較した表現になっています。
時が”舞い戻った”のです。
その時とは?二人が離れていた時を指すように感じられます。
昔はまだ幼かったのに、今では私を呼ぶ声や雰囲気が”落ち着いて”感じられます。
それでも呼ぶ響きを”懐かしい”と愛しく感じているのです。
そう読み取るなら、二人は一度、お別れしたという状況もぴったりではないでしょうか。
切なく美しいメロディーが哀愁を呼び起こします。
安室さんの澄み渡るような声とピアノが絡み合い、冒頭から優しい気持ちに包まれます。
大人になった二人
戸惑い
あの頃と同じようで
照れくさくなったり
なんだか大人になったあなたに
少し戸惑う
出典: The Meaning Of Us/作詞:MOMO"mocha"N. 作曲:MOMO"mocha"N.
私を呼ぶ声に懐かしさを感じて、ああ、戻ってきたんだなあ、と照れくさかったり。
一方で、落ち着いた雰囲気を持った大人の男性に成長した彼を前に、戸惑いも感じています。
昔はもっと子どもだったのでしょう。
人に優しくなるというのは、大人だろうが子どもだろうが、簡単ではありません。
ですが、大人になると経験が増えるので、少し冷静になれたり、客観的になれたりします。
相手に寛容になれることも、もしかしたら増えてくるかもしれません。
しかし若い時には、まだまだ突っ走って周りが見えないことも多いでしょう。
結果的にそれが自分勝手な行動につながってしまうのです。
この二人も若いがゆえに、相手を思いやれずにケンカしたのでしょうか。
素直にもなれず、そのままお別れー。なんてことが起こったのかもしれません。
でも、今はまた一緒にいるのです。
彼女も彼が忘れられなかった。そして彼にとっても「忘れられない女」だったのでしょう。
一人しかいない
背伸びしていた 生意気だった私
カッコつけてた 幼かったあなた
まるで昨日のように
思い出せるけれど
そんな相手は
この世に一人しかいないわ
出典: The Meaning Of Us/作詞:MOMO"mocha"N. 作曲:MOMO"mocha"N.
あなたも幼かったけれど、私も大人ぶっていて、生意気だったと振り返っています。
一度、離れた二人。
振り返るといろいろな思い出があふれてきます。
そして、そんなに思い出を共有できる大切な人は、あなたしかいないーと歌っています。
幼馴染のような関係かもしれません。
一度、別れるまで、長い時間をあたりまえのように一緒に過ごしてきたのかもしれません。
だからこそ、幼かったあの頃は、お互いに素直になれなかったのでしょうか。
”この世に~”というセリフが胸に刺さります。
いつもそばに
昔のアルバム 広げなくても
知ってる 笑顔の時
いつもあなたが
Every page そばにいた
出典: The Meaning Of Us/作詞:MOMO"mocha"N. 作曲:MOMO"mocha"N.
そう、あなたはいつも私のそばにいたのです。
私が笑っているときは、いつもあなたが横にいてくれた。
(スマホ写真ばかりになる前、写真を現像してアルバムに貼っていた頃からです!)
大きな安心感に包まれる彼女の心が透けて見えます。
そして「これからもそばにいてほしい」という願いも漏れ聞こえてくるようです。
これから先に私が映る写真の中でも、そばにいてほしいと。
私たちが一緒にいる意味
思い描いていた未来
あの頃に描いていた
未来とはちょっと違うけど
あなたがいてくれたら
強くなれる
出典: The Meaning Of Us/作詞:MOMO"mocha"N. 作曲:MOMO"mocha"N.
彼女は今、未来を見ています。
それはもちろん、大切な彼と進む未来でしょう。
思い描いていた未来というのは、お別れすることなく一緒にいた時間のことでしょうか。
いずれにせよ、未来が思い通りという訳にはいきませんよね。
辛いことや悲しいこと、どうしようもないことにも出くわすかもしれません。
どんな未来になろうとも、あなたと一緒ならー。
うれしいことや楽しいことは、きっと何倍にも感じられるはず。
そして悲しいことでも、乗り越えられる。
だからそばにいてほしい。
そんな祈りのような願いが聞こえてきます。