笑いたくないのに無理をして笑顔を見せる少女。
ココロとカラダが別のことをしていると、段々体調が崩れることがありますね。
特に多感な時は、それが処世術になることも知らずに純粋に嫌悪感を感じてしまいがちです。
そしてここでは、そんな症状が少女にも現れ始めているのが分かります。
それくらい辛い状況に陥っているということでしょう。
2番Bメロの歌詞とMVの映像
病院のベッドに横たわって歌うみゆな。
そして、そのベッドはどこに向かうのか疾走を続けるのです。
地下道に立ちすくむみゆなによって少女の苦しみが更に強くなってきている様子が伝わります。
もう伝わらないかもしれないという絶望
思うことを
どう伝えればいいの
頭の中で
止まるDREAM
出典: ユラレル/作詞:みゆな 作曲:TSUGE
「どう表現すれば社会にわかってもらえるんだろう」
頭の中の夢さえもフリーズしてしまうほど苦しんでいる状況は、やがて苛立ちに変わるでしょう。
少女はこの苦しみをどうしたらわかってもらえるのか考えていますね。
誰かに吐き出せたら楽になる感情も、どう伝えればいいのかわからないほどです。
自分自身でも言葉にならない思いがありすぎて、いっぱいいっぱいになっているよう。
この気持ちが晴れる日は訪れるのでしょうか?
BメロとCメロの間奏で、MVの中で街や地下道を疾走していたベッドは立ち上がり光を放ちます。
ベッドの前に立つみゆなは、さっきまで寝ていた病院のベッドのシーツを外し、顔を光で照らすのです。
強い光に照らされ、目の前に見えるのは光だけ。光にかき消されもはや何も見えません。
いよいよ少女の物語もクライマックスです。
強く生きることが出来たなら…
ガラスの破片を握る勇気を
この僕でも貰えたかな
手探りの日々
変えていくSTORY
出典: ユラレル/作詞:みゆな 作曲:TSUGE
ガラスの破片を握る勇気が示すのは、痛みに耐えて強く生きることです。
「もし傷つくことを恐れず生きることが出来たなら、崩れずに済んだのだろうか?」
少女は自問します。
傷つく勇気のない少女は、真正面から進むことが出来ません。全てが手探りです。
しかし既に社会に別れを告げてしまった少女の物語。
周りには誰もいません。今までとは違います。自ら変えていかなければならないのです。
社会との関わりが無くなっても、誰かと関わりたい矛盾
壊れ落ちたこの世界
崩れ落ちた僕の愛
誰か僕を見つけて
出典: ユラレル/作詞:みゆな 作曲:TSUGE
この3つのフレーズは同じメロディを3回繰り返しています。
これにより、より強く聴き手に印象付けるアレンジになっていますね。
中でも最後のフレーズは、社会から逃げ出し、人の流れから外れてしまった少女の強い心の叫びです。
ユラレルの1曲を通して一貫しているのは、「関わりたくない、でも関わりたい」という矛盾。
その大きなテーマが2番最後のフレーズでも強く現れています。
ラスト
PVのラストシーンは、揺れる映像の中を歩くみゆなが映し出されています。
雁字搦めの
光差し込む
僕だけの道
出典: ユラレル/作詞:みゆな 作曲:TSUGE