2017年活動再開!
「ハモリが上手い男性デュオ」と聞いて思い出すアーティストは誰でしょう。
頭に数組浮かんだとして、必ずそこにはCHEMISTRY(ケミストリー)の2人がいませんか?
2012年、惜しまれながら活動休止を発表。
ソロ活動に専念することにした堂珍(どうちん)さんと川畑(かわばた)さん。
もちろん、それぞれの歌唱力は素晴らしいです。
だけどCHEMISTRYを聞き慣れていると、ソロだとひと味足りない気がしてしまって……。
また2人で歌ってくれないかなと復活を心待ちにしていました。
そして2017年、デュオでの活動再開が発表されてシングルもリリースされました。
2人が揃って歌う姿を見られるのはとても嬉しいことですね。
今回は、ハモリが魅力のCHEMISTRYの中でも特に評価が高い曲を紹介します。
2003年に発売された9thシングル「YOUR NAME NEVER GONE」です。
まずは歌唱動画をご覧ください。
最高の環境で最高のデュオ
オーケストラをバックに
オーケストラの方々とのコラボです。
これだけの楽器に囲まれての歌唱はいつもと違う緊張がありそう。
オリジナル曲のイントロは機械音ですが、ピアノで始まるアレンジはとてもメロディアスで素敵です。
また、座って歌うのは難しいのであまりやりたがらないアーティストさんもいると聞きます。
でも2人の歌唱力にはまったく影響はなさそうです。
冒頭からいきなりのハモリですが呼吸がバッチリ合っています。
サビを冒頭から聞かせることで歌の世界に入り込みやすくなりますよね。
音程を保つために左手を動かす仕草は多くのアーティストがやっています。
この動画で2人もしていますが、ときどき動きがシンクロしているのが微笑ましくないですか?
オーケストラ用のホールは音の響き方や反響の仕方が綿密に計算されて作られています。
2人も普段のライブより、音の重厚さや深みが味わえて心地よかったのではないでしょうか。
最高の環境で最高のデュオを聞けるとは、なんてゼイタクなんでしょう!
会場で見ていたお客さんが羨ましくなってしまいます。
テーマは「名前」
この愛を終わらせたりしない
どんな言葉も剥がれ落ちていく この気持ちを愛だとするのなら
最後にひとつ ただありのままに口にできる言葉は
終わりなんかない ありふれたキミの名前
出典: YOUR NAME NEVER GONE/作詞:麻生哲朗 作曲:SPANOVA
主人公は上手くいかない愛に苦しんでいる男性です。
何に苦しんでいるのかはこの後に出てくるので置いておくとして……。
「最後に」というのは別れを決意しているように見えますね。
会うのは「最後」なのに、「終わりなんかない」と続いています。
「もう会えないけど、この気持ちには終わりがないんだ」と言っているのですね。
最後の最後、愛する人にかける言葉は「(キミの)名前」。
それだけで愛し合う2人には分かる、という愛情の深さが伺えます。
出会ってしまった2人
夢と現在の説明もつかない 覚束ないままの日々に
夢も現在もかき混ぜて笑う 不思議なチカラに出会った
真実と嘘が互いに陰を落としあう星の中の光
キミの名前が ふらついたボクを 羽ばたかせる呪文になるのなら
空を突き抜け 闇も切り裂いて 誰かが決めつけてる勝手な未来も
描き変えてしまえるだろう・・・
出典: YOUR NAME NEVER GONE/作詞:麻生哲朗 作曲:SPANOVA
男は無味乾燥な日々を過ごしていました。きっとかつては夢があったのでしょう。
でも思い通りに行かない毎日の中で、いつしか夢は色あせたのに現実を受け入れられない状態……。
そんな中、彼は出会ったのです。彼の無気力を払拭する眩しい笑顔の彼女に。
お互いのことなんて知らないまま、2人ともがひと目惚れの恋に落ちたのではないでしょうか。
ですが実は彼女には、婚約者のような存在の男性がいるのです。
彼女はそれを隠して彼と「今だけ」と楽しいときを過ごします。
彼女は彼女で、望まない男性との婚約に息苦しさを感じていたからです。
そんなことは知らない彼は彼女に夢中になります。
彼女といて彼女に触れ、愛しい名前を呼ぶたびに男は「自分」を取り戻していったのです。
キミへの強い想い
運命だって変えてみせる
いつも出来合いのやりとりにすがる 意気地がないだけの日々に
色や形とか意味も変わるのに 信じてみるしかないモノ
限りなく地図や時代が塗り替えられても消えはしない光
キミの名前が 臆病な日々を 勇敢な物語に変えるなら
キミの指から 見知らぬ場所まで伸びた赤い鎖も ちぎりとるだろう・・・
出典: YOUR NAME NEVER GONE/作詞:麻生哲朗 作曲:SPANOVA